アンカーは夜勤明けで大激走! 駅伝大会に出場したのは…地元の警察官チーム 走って走って防犯を呼びかける

愛知県江南市で行われた駅伝大会に、地元警察署の警察官がチームを組んで出場しました。

狙いはズバリ…「走って走って防犯を呼びかける」です。

1月28日の日曜日、愛知県江南市で行われたのは市民駅伝大会。

この大会に出場した脚力自慢の53チームの中に交じっていたのは、地元の愛知県警江南警察署の警察官チーム。

彼らに課せられた“ミッション”とは、一体何だったのでしょうか。

朝8時、警察署に集まった「選手たち」。

(地域課・三上凌弥さん)
「元々陸上部で長距離専門だったので、走ることには慣れています」

(地域課・鍋内映人さん)
「目指すは区間賞!(Q.コンディションは?)バッチリです」

(監督:鈴木雅俊地域課長)
「きょうは2つの目的がある。1つ目は上位入賞、2つ目は防犯などの広報。この2つを達成するために、日頃の練習の成果を思う存分発揮してほしい」

今回、江南警察署からはナンバー2の三村浩副署長以下、3チーム15人が走ります。

(Bチーム3区・三村浩副署長)
「副署長は広報責任者なので、なるべく時間をかけて広報するのも大事。『副署長は広報活動中』とのビブスなので、これが一番大事」

身に着けたビブスに書かれているのは「渡すな危険!キャッシュカード!」や、「事件・事故、緊急事案は110番」などの防犯メッセージ。

これを走りながら広報するのが、彼らのミッションなのです!

(Bチーム1区 交通課・小森政典さん)
「私は交通部なので、安全で事故のない江南市にしたい」

(Cチーム1区 刑事課・栁瀬圭介さん)
「私は新たな人材を募集。採用の数も減っていると聞いていますので」

円陣を組み「最後まで全力を尽くしましょう」と気合いを入れると、午前10時過ぎ、いよいよスタートです。

3チームのうち、最初にたすきを渡したのは、20代の若手警察官が中心で上位を狙うAチーム。2区では、交通課のベテラン主任、57歳の舩越洋志巡査部長が区間3位に輝く力走を見せました。

一方、三村副署長が率いるBチームではハプニングが…

(Bチーム2区 地域課・石河千博係長)
「走った瞬間に足がピキッと(肉離れ)。なんとか副署長に『足が痛くても、たすきを渡さないと』と走った」

その思いを受けて、3区の三村副署長が「8人抜き」の激走で広報活動!

(Bチーム3区・三村 浩副署長)
「『副署長だ!』って声をかけてもらった。ちゃんと読んでもらえた。(広報活動は)大成功ですね」

そのあと4区から最終の5区へとたすきをつなぎ、最初にゴールテープを切ったのはAチーム。53チーム中12位の好成績でした。

続くBチームも「トライアスロンが趣味」というアンカーの交通課長が、ゴール直前に1人かわして、ゴール!

最後にCチーム。アンカーは当日「夜勤明け」だった生活安全課長でしたが、仲間のエールを受けて、見事3チームともたすきをつないで完走しました。

(Cチーム5区・土屋匡史 生安課長)
「途中で棄権になったら、すごく恥ずかしいと思って。良かった…完走できて。気持ち良かったですね」

(監督)
「当直明け、1時間しか寝てない」

そして気になる「広報の成果は」というと。

(来場者)
「(ビブスの標語)見えました!」

(他の出場者)
「市民が多く集まる大会なので、いろんな人の目に触れて良いと思う」

(大会スタッフ)
「市民の安全を守るのは大事なので、こうした注意喚起は非常に良いと思う。みんなが集まる場所で、これからもよろしくお願いします!」

江南警察署では今後も、こうした地域密着の広報活動に力を入れていきたいということです。

© CBCテレビ