「震災後3週間ですべて整えてもらえたのは奇跡 ご恩は一生忘れない」JFAアカデミー福島“完全帰還”で静岡のサテライト校閉校

2011年の東日本大震災の影響で活動の拠点を静岡県に移していた「JFAアカデミー福島」が2024年4月に福島県に戻るのを前に、アカデミーの生徒たちが学び、高校生活を送った静岡県立三島長陵高校内に設けられたサテライト校も閉鎖されることになり、1月30日終了式が行われました。

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三島長陵高校は、震災後に開設された福島県立富岡高校(当時)のサテライト校を引き継いで、2011年から13年にわたり「JFAアカデミー福島」に所属する生徒たちを受け入れてきました。JFAアカデミー福島の拠点「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町)が2019年に再開し、2024年から福島に“完全帰還”することから、サテライト校も閉鎖されることになりました。30日の終了式には、生徒たち35人や保護者、教員など約90人が参加しました。

<福島県立ふたば未来学園高校 郡司完校長>
「13年の長きにわたり、東日本大震災で避難を余儀なくされたJFAアカデミーに所属する高校年代の生徒たちに学習環境を提供してくれた静岡県教育委員会と、三島長陵高校のみなさまに心からお礼を申し上げます」

JFAアカデミー福島を運営する日本サッカー協会の田嶋幸三会長も登壇し、「震災後3週間くらいでで、サッカーをやる環境も、学ぶ学校も、着る制服も整えてもらえたのは奇跡。多くの方々のサポートのご恩は一生忘れません」とお礼を述べました。

1年生から3年生が三島の校舎でそろうのは、30日が最後で生徒を代表して坂本秀吾さん(3年)が感謝の思いを伝えました。

<福島県立ふたば未来学園高校3年 坂本秀吾さん>
「私自身、高校生活を通じて、心身ともに成長できたと感じています。ここで学んだことを忘れずにこれからに生かしていきたいと思います。三島長陵高校のみなささま、静岡県のみなさま、関係するみなさま大変お世話になりました」

生徒たちはふたば未来学園高校の校歌をうたいながら、静岡での出会いや経験を糧に、サッカーを通じて社会に貢献する活躍をしようと思いを新たにしていました。

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