ベトナムの電気自動車(EV)メーカー、ビンファストは29日、2024年中にフィリピンにEVと電動バイクのディーラー店を開設すると発表した。同国のマルコス大統領のベトナム訪問に合わせて発表した。
フィリピンでのティーラー網の整備は、24年中に東南アジアをはじめとする50カ国以上で車両販売を目指す同社の海外戦略の一環。親会社の複合企業ビングループはビンファストを先駆けにフィリピン市場の開拓を進めるという。
■マルコス氏、バッテリー工場を誘致
ビンファストのフィリピンでの販売方針は、マルコス氏のベトナム訪問に合わせて発表された。同氏は29日、マナロ外相やパスクアル貿易産業相、ローレル農業相らとともにビングループのファム・ニャット・ブオン会長と首都ハノイで会談した。
ブオン氏は、EVの販売だけでなく電動バスやタクシーサービス、人工知能(AI)や医療でフィリピンと協力することに意欲を表明した。
マルコス氏は、EVやバッテリーをはじめとした幅広い分野へのビングループの投資を歓迎すると表明。「フィリピンにはコバルトや銅、ニッケルの埋蔵量が豊富で、EV用バッテリーの製造に必要な全てがそろっている」として、ビングループによるフィリピンでのバッテリー製造工場の設立に期待を示した。