他チームと話し合うも新規定での競争力を優先。ノリスが語るマクラーレンF1との契約延長背景

 ランド・ノリスは、マクラーレンとの新契約の発表は観測筋やファンのほとんどにとって驚きだったかもしれないと認めたが、これは逃すにはあまりにも惜しい機会だと考えたという。発表直前に一部のメディアとのグループインタビューで話をするなかで、ノリスは最終的にチームとの契約を「そうできるから」という理由で締結したと説明した。

 ノリスは、マクラーレンとの長期的な将来を約束する前にもう少し待つこともできたと認めた。なぜならチームとの契約が満了する2025年末には競争力のあるシートが空くからだ。しかし、それは「事実だ」としながらも、「そうできるから!」今のタイミングで契約締結を選択したと語った。

 ノリスは契約交渉について「今後数年間にわたって心配したいとは思わない」と説明した。

「僕たちの将来について、常にこうした議論が交わされてた。それに、とてもよい時期だった。特に他のドライバーたちの契約が終わってみんながチームを移籍する可能性があるなかで、物事がもう少しクレイジーになり始めるのは数年後だからね」

 すでに将来のレギュレーションに目を据えているノリスは次のように付け加えた。

「2026年が来て、新しいレギュレーションやあらゆることがある年になるのに、僕やチームがこんなことに焦点を置いて考え込むことに、重要な数年間を使いたいとは思わない。だから、僕は単にそうできるからサインしたんだ。僕は居心地がよいと感じているし、今いる場所に満足している。チームも僕に満足している。だから簡単な決断だった」

ランド・ノリス(マクラーレン)

 ノリスは、レッドブルを含む他のチームとの予備的な話し合いがあったことを認めた。だが、「僕は常にマクラーレンが未来だと確信したいと思っていた。もちろん、最近は厳しい時期もあり、2020年、2021年、2022年、2023年初頭は、状況は期待したほどには好転しなかった。でも多くのことが変わった」と語った。

 2023年、非常に困難なシーズンのスタートを切った後にチームが立ち直ったことで、ノリスはそこに留まることが自身の長期的な将来にとってベストな選択肢だと間違いなく確信したという。

 ノリスは、マクラーレンファミリーの一員だと心から感じており、この数年間誰もが行ってきたハードワークの恩恵を享受するためにもチームに留まりたいと認めている。

「昨年やったようなことを僕たちはやれたんだと考えたり、最初から一緒にいるチームだと思うと、レースに勝ってタイトルを獲得するという目標を達成するという点で(マクラーレンは)一緒に自分の物語を続けていきたいチームなんだ」

「マクラーレンは僕が一緒にやっていきたいチームだ。彼らは僕をF1に連れてきてくれた人たちで、この機会を与えてくれた。ある意味、彼らのおかげでもあると感じている。僕はファミリーの一員だし、今いる場所をとても楽しんでいて、そのことはいつも大きな部分を占めている。他のチームに入って、何も楽しめないのは嫌だ。そういった判断は確かにある」

「僕はファミリーの一員であり、このファミリーの一員でいることに興奮している。特に僕たちが今いる物語上では最も重要な要素だと思うし、それが僕たちをどう導いてくれるのか楽しみだ」

2023年F1第23戦アブダビGP マクラーレンの記念撮影

投稿 他チームと話し合うも新規定での競争力を優先。ノリスが語るマクラーレンF1との契約延長背景autosport web に最初に表示されました。

© 株式会社三栄