転出超過5千人台 2023年・青森県 全国9番目の多さ

 総務省が30日公表した2023年の人口移動報告では、青森県の転入者は1万6236人、転出者が2万1892人で、転出者が転入者を5656人上回る「転出超過」だった。転出超過は記録が残る1954年以降69年連続。転出超過数は前年から1081人増え、47都道府県中9番目に多かった。

 青森県の転出超過数は2019年まで7年連続で6千人台だったが、20~22年は新型コロナウイルスの影響で人の移動が抑えられたため4千人台で推移。23年の超過数増加は、新型コロナの社会的な影響が小さくなり、移動や経済活動が活発になったことが一因とみられる。

 市町村別では、36市町村で転出超過となり、青森市(1189人)、八戸市(1164人)、弘前市(660人)、むつ市(420人)、五所川原市(260人)の順に超過数が多かった。町村部では中泊町(156人)、五戸町(119人)、南部町(106人)の転出超過が3桁に上った。

 一方、転入者が転出者を上回る「転入超過」は田舎館村(22人)、佐井村(10人)、おいらせ町(8人)、西目屋村(5人)の4町村だった。

 県企画調整課基本計画推進グループの一山哲哉グループマネージャーは「就職や進学を契機に、特に若い人たちの流出が拡大し、厳しい状況が続いている。働きがいのある、所得の向上につながる魅力的な仕事づくりなど、引き続き関係機関と連携して対策に取り組む」と話した。

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