春闘、過去最高額1万4700円賃上げ要請 連合青森、青森県経営者協会に

七尾会長(左)に申し入れ書を手渡す塩谷会長

 連合青森(塩谷進会長)は30日、青森県経営者協会(七尾嘉信会長)に対し、2024年春闘に掲げた月額1万4700円以上の賃上げや格差是正などを求める申し入れ書を提出した。経営者協会は2月20日に理事会を開いて対応を協議し、3月12日の連合青森との労使交渉懇談会で見解を示すとしている。

 連合青森は今春闘の基本方針に(1)ベースアップを含む月額1万4700円以上(増加率6.0%以上)の賃上げ(2)雇用形態間格差の是正(3)男女間賃金格差の是正(4)「すべての労働者の立場に立った働き方」の見直し(5)法定最低賃金の改正-を掲げている。賃上げ要求目標は金額、増加率ともに過去最高水準。

 この日、青森市の青森商工会議所会館で七尾会長に申し入れ書を手渡した塩谷会長は、23年春闘で高水準の賃上げを実現したことに触れつつ「しかし物価高で実質賃金は下がり、労働者の生活は厳しい。賃金の高い所への流出もある。人への投資が必要だ」と述べた。

 七尾会長は「世の中は賃上げの流れだが、県内中小企業の経営基盤は脆弱(ぜいじゃく)で、大企業と足並みをそろえた対応は難しい。十分な価格転嫁がどこまでできるかが(求められている水準の賃上げに)どのように対応するかのポイントになる」と話した。

© 株式会社東奥日報社