返金を求め提訴…脱毛エステ業者の倒産巡り「清算制限は消費者に不利益」 さいたまのNPO、信販会社に

さいたま地方裁判所=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 脱毛エステ業者「ビューティースリー」の倒産を巡り、清算対象を制限するのは消費者に不利益があるとして、NPO法人「埼玉消費者被害をなくす会」(さいたま市浦和区)は30日、同社の無料施術付き全身脱毛無制限コースの分割払いクレジットサービスを提供していた信販会社ライフティ(東京都新宿区)に対し、返金を求める訴訟をさいたま地裁に起こした。

 訴状などによると、ビューティースリーの契約条件は有料施術期間が経過した契約者が増加すれば、無料施術の継続が困難になり経営破綻は避けられないと指摘。事業者の事情で施術が不履行になった場合でも責任を負わないのは違反であり、信販会社にも不適正な契約を防止し適正な契約書面交付義務などがあるとしている。

 同会によると、国民生活センターに照会し全国の消費生活センターに寄せられた相談件数は、ビューティースリーとライフティの契約だけで約500件あった。そのほとんどが昨年9月25日の倒産後に寄せられた。

 会見に出席した池本誠司弁護士は「脱毛エステ契約では同じような契約で破綻必至で倒産に至っているところも多い。安易に勧誘に乗せられないようにしてほしい」と話した。

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