新たな技術が地域交通を支えることになるかもしれません。愛媛県伊予市双海町で、自動運転バスの導入に向けた2回目の実験が始まりました。
31日、伊予市双海町でお目見えしたのは、自動運転バスの「MiCa」です。7つのセンサーで周囲の状況を把握し、最大8人を乗せて公道を走ることができます。
伊予市では東京のIT企業と連携し、自動運転バスの通年運行を目指していて、今回は2022年に続き2回目の実証実験です。
(近藤リポーター)
「バスの車内ですが、運転席はありません。こちらのタブレットで操作するということです」
前回使われた車両より、障害物を避ける機能が優れているという「MiCa」。
発進や停止を指示する専門のオペレーターが必要ですが、将来的には完全な自動運転を目指しています。
(近藤リポーター)
「だんだん加速していますが、走行音はほとんど気になりません。かなり動きもスムーズで、揺れはほとんど感じません」
速度は最大で時速20キロ。走行中は自動でルートを認識し、目的地へ向かいます。前回の利用者から挙がった「通勤・通学に使えるよう早朝から運行してほしい」という声を反映し、今回は午前7時台から運行するほか、ルートをおよそ2キロ延長し15か所の停留所を設けました。
31日は武智市長も乗り心地を確かめました。
(伊予市・武智邦典市長)
「だいぶ(運転が)上手になったよ。高齢になって運転免許証を返納すると動くアイテムが無くなる。地域の人にとっても今後非常に大切な交通手段になってくるのではないか」
高齢化や交通機関の運転手不足が深刻となる中、このバスが新たな移動手段として期待されています。
(地域の住民)
「自動運転バスで買い物や行政手続き、病院に行けたら楽しい生活ができるのでは」
(BOLDLY 佐治友基社長)
「遠慮せずに気兼ねなく、自分の意思でお出かけできる。それによって出かける回数が増える。日常の必需品として使ってもらえれば」
このバスは来月末まで週3日運行され、市は住民の意見などを踏まえ、来年度中の通年運行開始を目指しています。