【シンガポール】TOPPAN、物流DX強化へ企業買収[運輸]

TOPPANホールディングスは1月31日、物流サプライチェーン(供給網)の管理システムを開発するシンガポールのキーフィールズを買収すると発表した。物流のデジタルトランスフォーメーション(DX)分野におけるサービスを強化するのが狙いだ。

TOPPANはキーフィールズの株式75%を取得する。取得額は明らかにしていない。2月末までに完了する予定だ。

キーフィールズは、独自の物流サプライチェーンの管理システムなどを開発し、シンガポールの政府機関や多国籍企業への納入実績がある。シンガポール、インドネシア、タイ、ミャンマーの物流・製造・小売り・電子商取引(EC)などの分野で多くの顧客とノウハウを持つ。

TOPPANは中期経営計画で物流DXを注力事業に位置付けている。2021年にはデジタルピッキング(デジタル表示を利用した商品摘み取り)システム大手のアイオイ・システム(東京都品川区)を傘下に入れ、物流倉庫の運用支援サービスの提供を開始。第5世代(5G)移動通信システムや人工知能(AI)・量子コンピューティング技術、ロボット技術の研究などにも取り組んでいる。

今後はキーフィールズの技術とノウハウを融合し、包括的な物流DXソリューションを構築。日本および東南アジア諸国連合(ASEAN)市場で高まる物流倉庫のDX需要を取り込む考えだ。

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