全日本高校女子サッカー選手権大会(全日本選手権)で、柳ケ浦高校過去最高の3位の原動力となった。1年の頃から全国のピッチに立ち、3年時は貪欲にゴールを狙うエースストライカーとしてチームを引っ張った。卒業後は愛媛FCレディース(なでしこリーグ1部)の加入が決まっており、新たなステージで得点王を目指す。
Q:次のステージが決まり、率直な感想は?
全日本選手権の前に内定が決まり、知らせを聞いたときは本当にうれしかったです。(プロリーグの)WEリーグのチームではないですけど、両親に連絡した時に「良かったね」と言ってもらえた。夏からいろんなチームに練習参加したけど、なかなか契約までに至らなかったので親もほっとしたと思います。今は次のステージで勝負できることが、楽しみでしかないです。
Q:WEリーグ、なでしこリーグを目指したのは、いつ頃ですか?
高校1年の全日本選手権が終わってからです。監督から「興味を持っているクラブがあるから頑張れ」と言われ、目指そうと思いました。最初は大学進学を考えていたのですが、先輩たちが3年連続でWEリーグ、なでしこリーグの選手になったこともあり、自分も続きたいと思いました。
Q:プレーモデルとなる選手は?
たくさん点を取って、チームに勝利をもたらす選手になりたいです。好きな選手はフランス代表のアントワーヌ・グリーズマン。決定力が高くて、得点パターンが豊富。相手DFを翻弄(ほんろう)するテクニックもあり、見ていてほれぼれします。最近はサンフレッチェ広島レジーナの中嶋淑乃さんの動画をよく見ます。「プレーが似ている」と言われて意識するようになりました。キレのあるドリブルで決定機をつくり、なでしこリーグ2部からWEリーグの広島に移籍したのですが、いつか私もという思いはあります。
Q:愛媛では、どんなプレーでアピールしたいですか?
高校時代はFWと左サイドハーフの二つのポジションでしたが、愛媛ではゴールに近いFWで勝負したい。点を取りたいです。スピードを生かしたドリブルと動き出しが得意なので、スルーパスに抜け出してゴールを決めたいです。
Q:高校3年間で成長できたことは?
人間性。人として当たり前のこと、仲間を思いやることや気を配るところ。そこはずっと言われ続けてきました。自分で考えて行動できるようになりました。サッカーをしない人生の方が長いと思うので、ここでの3年間は今後の人生の役に立つと思います。
Q:同級生や下級生に伝えたいことは?
3年間きついことも苦しいこともあったけど、今振り返ったら楽しいことの方が多かった。同級生はそれぞれ違う場所に進むけど「頑張ろうね」と言いたいです。全国3位になり、後輩はプレッシャーがかかるけど、越えられなかった決勝進出、全国優勝を達成してほしいです。日本一はすぐそこ。簡単ではないけど、遠いものではないと思っています。
Q:2024年は、どんな1年にしたい?
たくさん活躍して、支えてくれた方々のためにも恩返しできる年にしたいです。
(柚野真也)