第78回国民スポーツ大会冬季大会スケート、アイスホッケー競技会は31日、北海道苫小牧市で競技が繰り広げられた。最終日のスピードスケートは同市ハイランドスケートセンターで12種目の決勝を行い、県勢は3000メートルで、少年女子で重堂沙姫(山形中央高)、成年女子で北京冬季五輪代表の小坂凛(KHネオケム・山形中央高出)が1位になった。
3000メートルではほかに、成年女子で高橋美生(大東大・同)が3位に入った。1000メートルでは成年女子の真野美咲(日体大・同)が準優勝で、少年女子は大窪菜緒(山形中央高)が6位、石岡文那(同)は8位で、少年男子の小谷瞭太朗(同)は7位だった。5000メートルでは、少年男子の小谷謙太朗(同)が4位、成年男子の森野太陽(日体大・山形中央高出)が7位に入った。
2000メートルリレーは成年女子の県選抜(真野、鈴木杏菜、高橋、小坂)が準優勝し、少年男子の県選抜(鈴木藍成、高谷楽人、小谷瞭、小谷謙)が3位、成年男子の県選抜(小谷駿太朗、ウイリアムソン師円、小野俊、森野)は6位入賞を果たした。
スケート競技会での本県の競技得点は97点。参加得点10点を加えた天皇杯得点は107点で、男女総合成績の順位(本県が出場していないショートトラックとフィギュアを含む)は5位だった。女子総合成績は80点で4位。
山形中央高出身の2人が好連携、3位高橋と表彰台に
成年女子3000メートルは小坂凛(KHネオケム・山形中央高出)が圧巻のレースで連覇を達成し、高橋美生(大東大・同)も3位に入った。本県選手団により多くの得点をもたらすため、連携したレース展開を見せ、2人で表彰台に立った。
後方からのスタートになった高橋は、前方に出られず2回の責任先頭を果たせないと、諦めかけていた。だが中盤、前を行く先輩の小坂がコースを開けた。「前に出ろ」。その合図に気付いた高橋は責任先頭を果たし、その後も先頭集団に食らいついた。
最後は小坂が力を見せて加速。集団を置き去りに、トップでゴールを滑り抜けた。「うまくスピードに乗れたけど、ちょっと早すぎたかもしれない」と小坂は笑顔を見せた。3位に入った高橋は「強くてかっこいい先輩。感謝しかない」と小坂に憧れのまなざしを向ける。
小坂は「自分だけで競技をやっているわけではないと再認識した。応援してくれる人や後輩のためにも、より高みを目指す」と話した。