FRB議長、米利下げ期待けん制 金利維持4会合連続、3月も慎重

米連邦準備制度理事会(FRB)の本部=ワシントン(共同)

 【ワシントン共同】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は1月31日、市場の早期利下げ期待をけん制した。金融政策を協議する連邦公開市場委員会(FOMC)では4会合連続で主要政策金利の維持を決定。パウエル議長は次回3月会合での利下げに慎重姿勢を示す。FRBは年内に3回の利下げを見込んでおり、4月30日から5月1日にかけて開く次々回の会合以降になる可能性がある。

 日銀はマイナス金利の解除を含めた大規模金融緩和修正に前向きとされる。利下げは日米金利差の縮小から円高につながりやすく、日米の金融政策は外国為替市場に大きな影響を与える。

 FRBは声明で「物価上昇率が(目標とする)2%に持続的に向かっているとの確信がより強まるまで、利下げは適切ではない」と強調し、粘り強く高金利を続ける姿勢を示した。パウエル氏は次回会合で利下げに踏み切る可能性は、現時点では「高いとは思わない」との考えを表明。ただ市場では次回会合での利下げ開始を予測する向きもある。

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