農作物のサル被害、犬で防ぐ 大船渡で見学会、飼い主確保が課題

モンキードッグの基礎訓練を実演する小山田松男さん

 大船渡市鳥獣被害対策協議会(会長・菊田勝市農協営農部長)は1月30日、サルを山に追い払う犬「モンキードッグ」の見学会を市内で開いた。農地や農作物を守るため市が導入を検討するが飼い主確保の課題があり、まずは知ってもらおうと企画。農業者らが訓練や活動に理解を深めた。

 同市日頃市町の鷹生(たこう)地域公民館前などで行い、10人ほどが参加。青森県おいらせ町の警察犬おいらせ訓練所長の小山田松男さん(70)が、同県で活動するシェパードのメロー・フォム・ハウス・モモイシ(雄、5歳)の基礎訓練を実演した。

 モンキードッグは、リードを離した状態でサルを山に追い払い、号令で戻るように訓練されている。参加者は、サルの位置情報を確認できる市のマップを基に移動し、実際に山に入っていく様子も見学。小山田さんは「一般家庭の犬もちゃんと指導できる。一番はサルに怖いと思わせことが大切だ」と伝えた。

© 株式会社岩手日報社