<佐伯の地で元禄2(1689)年から330年以上続く「糀(こうじ)屋本店」の9代目。万能調味料「塩糀」を開発し、全国的なブームを巻き起こした。自らを「こうじ屋ウーマン」と名乗り、こうじの魅力を世界に発信している>
父幸一、母和子の間に生まれました。こうじを製造販売する糀屋本店の長女です。8代目の父は終戦後、シベリアに抑留されていました。その間、糀屋は曽祖母と叔母が守っていました。父は無事に帰ってきましたが、なかなか子どもができません。別府市亀川で温泉治療をしたそうです。それで生まれたのが私です。
糀屋は女系が続き、父が百年ぶりの男子でした。女の私は「糀屋の後継ぎになるのよ」と育てられました。父には「男に負けるな」「勝負は必ず勝て」と鍛えられましたね。
佐伯小に入ると、グラウンドや城山を駆け回っていました。まるでターザンガールです。