子育て中の母親らに癒やしを コンサートやランチ会…大分市の品川さんが毎月イベント【大分県】

コンサートを楽しむ親子連れ=大分市横尾
演奏に合わせて手拍子する親子連れ
助産師(右)から施術を受ける参加者
母親に癒やしを提供する品川瑶子さん

 【大分】大分市上宗方の品川瑶子さん(36)が毎月1回、同市横尾のこもれび館で、子育て中の母親らを対象にした「ツキイチ癒(いや)しDAY」を開いている。2021年に東京都から同市に移住。神経難病のレット症候群の長女(8)ら3男1女を育てながら、母親らに癒やしを与えるイベントを企画している。

 新潟県出身。東京都内の会社で働く夫が大分市で研修した際、品川さんも来県し、「海や山など自然がダイナミック。大分が大好きになった」という。夫がリモート勤務となったことを契機に、家族で大分への移住を決めた。

 東京で生活していた頃、子どもと一緒に体を動かせる場所が見つからなかった。16年に「抱っこdeダンス」の講座を始め、産後の母親が子どもを抱いたり、寝転がせたりしながら、音楽に合わせて体を動かす場を設けた。

 大分で活動を本格化。母親同士がつながれる場所をつくろうと、昨年9月から元保育園の同館で「癒しDAY」を始めた。今月12日は親子50組が参加。同市在住のソプラノ歌手らによるコンサートやランチ会、助産師による自然治癒力を高める施術、雑貨や衣類の販売などもあり、思い思いに過ごした。

 会場近くに住む妊娠中の女性(32)は1歳の長男を連れて2回目の参加。「気軽に来られるところが助かる」と喜ぶ。出店者も子育て中の女性が多く、撮影会を開いたカメラマンの佐々木詩織さん(同市中戸次)は3児を育てており、「お互いに子どもを遊ばせられる」と話す。

 品川さんは長女が3歳まで病名が分からず、もやもやとした気持ちを抱えた経験も活動の原動力になった。「早い段階から何でも話せるママ友や、困ったときに相談できる場所は大切。自由に来てもらい、ママ同士や支援者とつながってほしい」と話した。

 参加費は500円。詳しくは品川さんのインスタグラム(yohko.shina)で発信している。

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