JR豊後竹田駅周辺を魅力的な空間へ 市が安全性や利便性向上へ整備計画【大分県】

JR豊後竹田駅前。人と車の流れの境目が分かりづらい状態になっている=竹田市会々
豊後竹田駅周辺の将来像についてアイデアを出し合うワークショップ参加者ら=竹田市竹田町の市城下町交流プラザ

 【竹田】JR豊後竹田駅(竹田市会々)周辺エリアを利用しやすく魅力的な空間にしようと、市が整備計画の策定を進めている。一帯は中心市街地の城下町に位置し同市の玄関口に当たるが、安全面や利便性で課題がある。市民の声を聞きながら2024年度内に計画を作り上げ、国土交通省の補助事業を活用して整備する方針。

 同駅周辺は▽駅前広場に歩道がなく危険▽駐車場の場所が分かりづらい▽朝夕は送迎の車で混雑▽商店街への経路案内が不十分―などの問題が指摘される。

 市は安全性の向上を図るとともにバスやタクシーを含めた交通結節点としての機能を高めようと、22年度から整備に関する調査を開始。23年度、計画作りに着手した。

 素案では広場のロータリーを大型バスが進入できるよう拡幅し、歩行者と車両の動線を分けて安全を確保する。駐車場は出入り口が分かりやすく、現状より勾配が緩やかな接続道路を新たに設ける。

 市は広く市民の意見を聞くため1月下旬、市内竹田町の市城下町交流プラザでワークショップを開いた。

 住民や駅利用者ら約20人が4班に分かれ、現在の課題と改善のアイデアを議論。「商店街や観光名所への案内を分かりやすくできないか」「観光の目玉づくりやわくわく感の演出が大事」といった声が上がった。

 同下旬には周辺の自治会長や商工観光関係者らでつくる検討委員会を設置。計画を練る役割を担う。

 市建設課の中島亜紀子係長(49)は「海外からの観光客を含め、さまざまな人にとって利用しやすいエリアにしたい。人の流れを生み出せれば」と話した。

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