伊万里市 高齢者の買い物支援 マックスバリュのネットスーパーと連携

ネットスーパーの説明をするマックスバリュ伊万里駅前店の田中光一店長=伊万里市役所

 伊万里市とマックスバリュ伊万里駅前店(同市新天町)は、高齢者の買い物支援に関する連携協定を結んだ。同店が家に居たまま買い物ができるネットスーパーを19日から始め、市は高齢者向けの体験会を開くなどして利用をサポートする。市によると、市内のスーパーマーケットがネットスーパーを運営するのは初めて。

 スマートフォンなどの携帯端末で商品を注文し、配送料330円で自宅まで届けてもらえる。午後1時までに注文すれば、その日のうちに届く。店舗駐車場での受け取りも可能で、高齢者が注文して別の所に住む家族が受け取ることもできる。19日から注文を受け付け、21日から配送を始める。

 配送可能な地域は店舗から5キロ圏内。市内13地区のうち伊万里、大坪、立花、大川内、二里の5地区と、牧島、東山代の2地区の一部が対象で、ニーズが多ければエリアの拡大を検討する。

 市は買い物弱者対策の一助になるとして、ネットスーパー事業で連携した。高齢者とその家族らを対象にした買い物の体験会を開き、利用者登録や商品の注文、決済の仕方など携帯端末の操作を教える。3月18日に市民センターで1回目を開き、配送対象地区のコミュニティセンターでも予定している。希望者には職員が高齢者宅を訪れて対応する。

 1月29日に締結式があり、深浦弘信市長と協定書を交わした田中光一店長(52)は「お年寄りが安売りの日に1人で大量に買い込んだり、タクシーで来店したりする姿を見て、何かできないかと思って準備を進めてきた。高齢者以外の人も気軽にネットスーパーを利用してほしい」と呼びかけた。(青木宏文)

© 株式会社佐賀新聞社