石川で入浴支援、派遣部隊が帰隊 陸自第6師団

石川県への災害派遣から帰隊し、出迎えを受ける入浴支援小隊=東根市・神町駐屯地

 能登半島地震の被災地・石川県で被災者の入浴支援活動に当たった陸上自衛隊第6師団(司令部・東根市神町駐屯地)の派遣部隊が1日、約1カ月ぶりに同駐屯地に帰隊した。同師団は今後の部隊交代なども見据え、準備を継続する。

 神町駐屯地からは第6後方支援連隊の18人、車両8台が「東北方面隊入浴支援隊」として被災地入りした。先月5日に出発し、同11~29日の間に石川県輪島市の道の駅「赤神」にテントを用いた仮設の風呂を設けた。1日当たり65~191人が利用し、期間中に延べ2348人の支援に当たった。同30日に第9後方支援連隊(青森市)に任務を引き継いだ。

 他の隊員の出迎えを受けた入浴支援小隊長の荒瀬竜也3尉(28)=新庄市出身=が、益子誉一第6後方支援連隊長に帰隊を報告した。荒瀬3尉は、寒さでこわばった表情の被災者も入浴後は笑顔だったことが印象的だとし、「被災地の方々は不自由な生活を強いられている。少しの間でも、心と体を温めてもらえたと思う」と語った。

 被災地は断水が長引いており、防衛省統合幕僚監部によると、給水や入浴支援の利用者が高止まりしている。発生から先月31日までの速報値で、自衛隊の入浴支援は約12万600人が利用した。

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