【新NISA】SBI証券でお得に投資する方法まとめ

少しでも投資をしたことのある方ならおそらく、「SBI証券」の名前を聞いたことがあるでしょう。SBI証券は、2023年9月にはグループ全体で国内初となる証券総合口座1100万口座を達成(SBIネオモバイル証券・SBIネオトレード証券・FOLIOの口座数を含んだ合計)。多くの人に選ばれているネット証券最大手のひとつです。

そんなSBI証券での投資をお得にするにはどうすればいいのでしょうか。SBI証券で新NISAを利用することを想定して紹介します。


SBI証券ではさまざまなポイントが「貯められる」

SBI証券では、取引に応じて次の6種類のポイントを貯めることができます。なお、TポイントとVポイントは2024年4月に統合され、青と黄色の「Vポイント」となる予定です。

①Tポイント
②Vポイント
③Pontaポイント
④dポイント
⑤PayPayポイント
⑥JALのマイル

ひとくちにネット証券といっても、かつては売買手数料やサービスの質などに違いがありました。しかし、今や大手ネット証券のサービスは充実し、大きな差はなくなってきています。そこで、次に注目したいのがポイントの制度、というわけです。投資することで資産運用ができて、ポイントまで貯められたら嬉しいですよね。

後述するクレカ投資では、Vポイントを貯めることができます。その他の多くの取引では、これら6種類のポイントの中からひとつを「メインポイント」に選ぶことで、選んだポイントを貯められます。各種ポイントは買い物などに1ポイント=1円で利用できるので、生活費の削減にも役立ちます。またJALのマイルは航空券・旅行・電子マネーなどの特典と交換可能。1000マイルから利用できます。

SBI証券のNISA口座では、国内株式・米国株式・海外ETF・投資信託の取引手数料がすべて無料になっています。つみたて投資枠で投資できる投資信託は218本(2024年1月25日時点)あり、米国株・米国ETFなどの銘柄も多数扱っています。また、「S株」では、東証に上場する銘柄に1株の単元未満株から投資ができます。S株も手数料無料で、スプレッド(売買価格に上乗せされる手数料)もかからないので、少額投資であってもコストゼロの投資ができます。新NISAにももちろん対応しています。

SBI証券でVポイントを貯めるには?

では、SBI証券でVポイントを貯める方法を確認していきましょう。

●クレカ積立

SBI証券では三井住友カードを利用した「クレカ積立」で毎月5万円まで投資ができます。クレカ積立をすることで、Vポイントが貯められます。

クレカ積立のVポイントの還元率は、クレジットカードの種類によって異なり、0.5%~5%となっています。一般カードの三井住友カード(NL)は0.5%ですが、各種ゴールドカードだと1.0%、各種プラチナカードだと2.0%、そして最上位の「三井住友カード プラチナプリファード」だと還元率は5.0%にアップします。

ただし、上位のクレジットカードは年会費も有料です。クレカ積立で毎月5万円ずつ投資した場合にもらえる年間のポイント数と年会費の差額をチェックしてみましょう。

毎月5万円投資するということは、1年間で60万円投資できる計算です。得られるポイントから年会費を引いた差額は、年会費無料の三井住友カード(NL)がもっとも多くなることがわかります。新NISAの生涯投資枠は1800万円。途中売却をせずに最長30年にわたってこの投資を続けた場合、ポイントと年会費の差額は単純に30倍になります。

もっとも還元率の高いプラチナプリファードは年会費が3万3000円(税込)ですが、5%のポイント還元によって3万ポイントが得られます。見方を変えれば「プラチナプリファードを実質3000円で持つことができる」ということもできます。しかし、プラチナプリファードのその他の特典を使ってメリットが得られる生活をしている方ならばともかく、そうでなければ一般カードの三井住友カード(NL)でいいのではないでしょうか。

新NISAのつみたて投資枠では、年間120万円まで投資ができます。月10万円投資できる計算ですが、SBI証券では本稿執筆時点(2024年1月26日)で月5万円までのクレカ積立にしか対応していません。月5万円以上投資したい場合は、NISA口座に入金して投資をする必要がありますが、5万円を超える部分にはポイントがつかない点には注意しましょう。

報道によると、2024年3月中にクレカ投資による積立投資の上限額を10万円に引き上げる内閣府令の改正を進めているとのこと。これが実現すれば、SBI証券でも2024年3月以降に「クレカ積立10万円」ができるようになるかもしれません。

仮に月10万円のクレカ積立をした場合の年間のポイント数と年会費の差額も試算しました。

SBI証券で毎月10万円クレカ積立ができたら、もらえるポイント数は倍になります。プラチナプリファードでは年間6万ポイントがもらえるようになり、年会費との差額も2万7000円と、この中でもっともお得になります。毎月10万円投資だと新NISAのつみたて投資枠を15年で使い切り、実に40万5000円ものプラスになる計算です。

これならばぜひプラチナプリファードを使おう!となるかもしれませんが、ここまでの破格の高還元が今後も続くのかは心配なところです。還元率が減る可能性も考えておいたほうがいいでしょう。

なお、三井住友カード ゴールドは、年間100万円利用するとVポイントが1万ポイントもらえるうえに、以後の年会費が永年無料になります。これをもし達成できたら、毎月10万円のクレカ積立で年間のポイント数が1万2000ポイント、15年で最大18万ポイントにできる計算ですので、狙ってみるのもよいかもしれません。ただし、SBI証券でのクレカ積立は「100万円利用」の対象外ですのでご注意ください。

●投信マイレージサービス

投信マイレージサービスは、SBI証券での投資信託の月間平均保有金額に応じてVポイント(Tポイント)・Pontaポイント・dポイント・PayPayポイント・JALのマイルのいずれかを貯めることができるサービスです。

ポイントの還元率は、次のようになっています。

投資信託の月間平均保有金額が1000万円未満の場合年0.1%、1000万円以上の場合年0.2%のVポイント(Tポイント)・Pontaポイント・dポイント・PayPayポイントがもらえる(JALのマイルは0.05%・0.1%)のが基本です。たとえば、SBI証券で100万円分の投資信託を1年間保有していれば、1000ポイントがもらえるというわけです。

ただ、信託報酬が比較的安いインデックスファンドなどの場合、「指定銘柄」に分類され、通常銘柄よりも還元率が少なくなります。対象の投資信託は細かく指定されており、少ないものでは0.0175%、「1000万円までは0.1%だが1000万円超は0.19%」などとなっているものもあります。とはいえ、資産額が増えるほどに、もらえるポイント数も増えていくのは嬉しいですね。

また、一部のアクティブファンドなどは「SBIプレミアムセレクト銘柄」に指定されており、1000万円までで0.15%、1000万円超で0.25%とポイント還元率がアップします。なお、SBIプレミアムセレクト銘柄は3か月に1度見直されます。

SBI証券ではポイントが投資に「使える」

SBI証券では、国内株式・投資信託の積立・投資信託の買付にVポイント(Tポイント)・Pontaポイントを利用可能。1ポイント=1円相当で、買付代金の一部または全部に充当できます。

ポイントの付与は、Pontaポイントは「毎月10日を起算日とする2営業日目の翌日」とあるので、おおよそ翌月11日〜13日ごろ。Vポイントの場合は翌月下旬です。付与されるポイントがすぐに買い付けに回せるわけではないので、たとえば成長投資枠でS株(単元未満株)に投資するのも一案です。

<SBI証券の注文画面例>

上の画面はSBI証券の単元未満株の購入画面です。

「ポイント利用」で「利用する」を選ぶと、メインポイントにしているポイントの保有ポイント数が表示されます。「すべて利用する」を選ぶと、保有しているすべてのポイントを買い付けに回します。また、「一部利用する」を選んで利用するポイント数を入力すれば、指定したポイントのみ使用します。

なお、Vポイントは本稿執筆時点では投資信託の買付にしか利用できません。しかし、2024年4月にTポイントとVポイントが統合(青と黄色のVポイント)となった後は、Vポイントで国内株式・投資信託の積立もできるようになる予定です。


SBI証券でポイント還元を得ながらお得に投資する方法を紹介しました。これからSBI証券で投資を始めるならば、これらを活用して投資の設定するのがおすすめです。また、すでにSBI証券を利用している方も、自分の設定を見直して、少しでもお得な方法を取り入れるようにすることをおすすめします。

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