【新NISA】楽天証券でお得に投資をする方法まとめ

投資をするときに、楽天証券を利用している方は多いでしょう。楽天証券は2023年12月には国内証券会社単体で1,000万口座を突破した、ネット証券最大手の一角です。

そんな楽天証券での投資をお得にするにはどうすればいいのでしょうか。楽天証券で新NISAを利用することを想定して紹介します。


楽天証券では楽天ポイントが「貯められる」

楽天証券では、取引に応じて楽天ポイントが貯められます。

かつてはネット証券といっても、売買手数料やサービスの質などに違いがありました。しかし、今や大手ネット証券のサービスは充実し、大きな差はなくなってきています。そこで、次に注目したいのがポイントの制度、というわけです。投資することでお金が増えて、ポイントまで貯められたら嬉しいですよね。

楽天ポイントは1ポイント=1円で楽天経済圏の各種サービスに利用できるので、支出の削減に役立ちます。後述しますが、楽天証券でも楽天ポイントを使った投資をすることができます。また、楽天グループのSPU(スーパーポイントアッププログラム)では、楽天グループの対象サービスの利用条件を達成すると、楽天市場で買い物をする際にもらえるポイントが最大で16.5倍になります。楽天経済圏を使えば使うほど、ポイントの面でお得にできるというわけです。

楽天証券のNISA口座では、国内株式・米国株式・海外ETF・投資信託の取引手数料がすべて無料になっています。つみたて投資枠で投資できる投資信託は220本(2024年1月25日時点)あり、米国株・米国ETFなどの銘柄も多数扱っています。

また、楽天証券の「かぶミニ®︎」では東証に上場する約1600銘柄に1株から投資が可能。うち約700銘柄は取引時間内に注文してすぐに売買が成立する「リアルタイム取引」ができます。加えて、「かぶツミ®︎」では3000円以上・1株から単元未満株や単元株の積み立て投資ができます。日本株はもちろん、米国株の積み立てにも対応しています。これらも、新NISAに対応しています。

楽天証券で楽天ポイントを貯めるには?

では、楽天証券で楽天ポイントを貯める方法を確認していきましょう。

●クレカ積立(楽天カードクレジット決済)

クレカ積立は、クレジットカードの楽天カードを利用して投資信託の積立ができるサービスです。毎月5万円まで投資信託の積み立てができます。

クレカ積立を利用すると、積立額の0.5%〜1%のポイント還元が得られます。ポイントの還元率は積立銘柄や利用している楽天カードの種類によって、次のように異なります。

代行手数料とは、投資信託の販売会社(ここでは、楽天証券)が受け取る手数料のこと。年率0.4%(税込)以上ならば一律で1%、未満ならば0.5%〜1%の楽天ポイントがもらえます。信託報酬の安いインデックスファンドなどは「未満」になりますが、それでも毎月のクレカ積立によってポイント還元が得られるのは大きなメリットでしょう。

●楽天キャッシュ

楽天カードから電子マネーでチャージする「楽天キャッシュ」を使って投資信託を購入すれば、投資信託にかかわらず一律0.5%の楽天ポイント還元が受けられます。楽天キャッシュの利用上限も毎月5万円までとなっています。

つまり、クレカ積立と楽天キャッシュ決済を併用することで、合計10万円まで楽天ポイントの還元対象にできます。新NISAのつみたて投資枠では、年間120万円まで投資が可能。楽天証券の場合、その全額をポイント還元の対象にすることができる、というわけです。

ただし、楽天ゴールドカードは年会費2,200円(税込)、楽天プレミアムカードは年会費11,000円です。年会費を払ってもお得になるかは、投資額により異なります。

たとえば、クレカ積立のみで毎月5万円ずつ投資した場合にもらえるポイント数(代行手数料0.4%未満の商品を購入・楽天ポイントの利用なしの場合)は、次のようになります。

毎月5万円投資するということは、1年間で60万円投資できる計算です。得られるポイントから年会費を引いた差額は、年会費無料の楽天カードがもっとも多くなることがわかります。新NISAの生涯投資枠は1800万円。途中売却をせずに最長30年にわたってこの投資を続けた場合、ポイントと年会費の差額は単純に30倍になってしまいます。

同様に、クレカ積立と楽天キャッシュを併用して月10万円投資した場合はどうでしょうか。

楽天カードによる1年間の還元率は月5万円投資の場合と同じですが、楽天キャッシュの還元率は楽天カードの種類に関係なく0.5%ですので、毎年もらえるポイント数が3000ポイント(月5万円×0.5%×12か月)増えます。月10万円投資を続けた場合、新NISAの生涯投資枠は15年で使い切る計算です。

毎月5万円でも10万円でも、ポイント数がもっとも多くなるのは楽天プレミアムカードですが、年会費との差額を考えるとマイナスになってしまいます。楽天プレミアムカードのその他の特典を使ってメリットが得られる生活をしている方であればいいのですが、そうでなければ楽天カードで十分ではないでしょうか。

●投信残高ポイントプログラム

投信残高ポイントプログラムでは、「楽天・プラスシリーズ」の投資信託を保有することで毎月の平均保有金額に応じて以下の還元率でポイントがもらえます。

本稿執筆時点(2024年1月25日時点)で対象商品は次の6本あります。

上表の「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」から「楽天・日経225インデックス・ファンド」までの4本は新NISAのつみたて投資枠でも成長投資枠でも購入可能。2024年1月30日に販売開始の「楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド」「楽天・SOXインデックス・ファンド」の2本は成長投資枠でのみ投資ができます。

いずれも信託報酬が安く設定されているのが特徴。信託報酬から還元率を差し引いた実質の負担率で考えると、さらに低コストです。

同様の投資信託に楽天証券で投資をしているならば、楽天・プラスシリーズの投資信託に変更することで、手数料を減らして楽天ポイントを手に入れることができるかもしれません。

●資産形成ポイント

楽天証券で投信残高ポイントプログラムの対象投資信託以外の投資信託を保有している場合、月末残高が一定の金額に達すると楽天ポイントがもらえます。

表のとおり、「2000万円到達で500ポイント」まで達成すると合計で2090ポイントもらえます。ただ、資産形成ポイントがもらえるのは一回だけ。一度残高2000万円を達成したら、以後はもう受け取れません。

楽天ポイントは投資にも「使える」

楽天ポイントは、投資に使うこともできます。

「ポイント投資」では、楽天ポイントを株式投資や投資信託の購入代金の一部(または全部)にあてることができます。

<楽天証券のポイントコース設定画面>

楽天証券でポイント投資をするには、ポイントコースを「楽天ポイントコース」にする必要があります。「マイメニュー」→「ポイント設定・SPU」から上の画面を開き、「現在のコース」が楽天ポイントコースになっているかを確認しましょう。もしなっていない場合は「コース変更する」から変更の手続きをします。

<楽天証券のポイント利用設定画面>

続けて、「ポイント設定・SPU」画面の下部にある「ポイント利用設定」から、楽天ポイントを利用したい投資の種類を選び、「設定する」を選択します。

<楽天証券のポイント投資の設定画面>

ポイントの利用方法には3種類あります。

①毎日の利用上限ポイント:◯ポイント使う
1日に利用するポイントの上限を決めます。たとえば「毎日100ポイント」と決めて毎日投資したら、1日100ポイントずつ使っていきます。

②毎月の利用上限ポイント:◯ポイント使う
1か月に利用するポイントの上限を決めます。たとえば「毎月500ポイント」と決めて毎日投資したら、1日100ポイントずつ使いますが、500ポイントに達したところでその月はポイントを使った投資をしなくなります。

③すべての利用可能ポイントを使う
そのとき使えるすべてのポイントを使って投資します。

以上の設定をして注文をすると、あとは自動的に設定にしたがってポイント投資が行われます。クレカ投資で毎月貯まるポイントは多くても750ポイントです。成長投資枠でかぶミニ®︎を利用した単元未満株に回し、コツコツと株式投資していくのも一案でしょう。

また、ポイント投資は冒頭で紹介したSPUの対象となっています。具体的には、楽天ポイントコースとマネーブリッジ(楽天証券と楽天銀行の口座連携)を設定の上、

・月間合計3万円以上のポイント投資(投資信託):+0.5倍
・月間合計3万円以上のポイント投資(米国株式、円貨決済):+0.5倍

となります。楽天ポイントは1ポイントでも使えば対象になりますので、楽天市場を利用するのであれば、こちらを設定しておくのもよいでしょう。

また、「ポイント運用」では、アクティブコースとバランスコースのどちらかを選ぶだけで、楽天ポイントが投資信託の値動きに連動して増減します。こちらは、楽天証券への口座開設も不要で、より手軽に投資の体験ができます。


楽天証券でポイント還元を得ながらお得に投資する方法を紹介しました。これから楽天証券で投資を始めるならば、これらを活用して投資の設定をしてみましょう。また、すでに楽天証券を利用している方も、自分の設定を見直して、少しでもお得な方法を取り入れるといいでしょう。

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