願い込め170メートル大綱引く 熊野、花窟神社で例大祭

三重県熊野市の花窟神社で営まれた「お綱かけ神事」=2日

 三重県熊野市の花窟神社で2日、春の例大祭があり、高さ約45メートルの巨岩から垂らした約170メートルの大綱を引いて周囲の木々などにかける「お綱かけ神事」が営まれた。

 大綱を引くと神の恵みを授かるとされ、大勢の参拝客が参加。氏子7人が巨岩の裏山から登って大綱の端を頂上付近に生える木に結び付け、もう一方の端を境内に下ろした。地元の人や観光客らが力を合わせて七里御浜海岸までいったん引っ張り、松林のご神木などにかけ、くいに縛った。

 神社は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部。巨岩がご神体でイザナミノミコトなどを祭る。神事は毎年2月と10月の例大祭に行われる。

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