300トンの雪ぎっしり 雪室に雪入れ作業 上越市北方岩の原葡萄園

除雪機を使って雪を詰め込む作業員

上越市北方の岩の原葡萄園は1日、園内の雪室に雪を詰め込む雪入れ作業を行った。使われる雪の量は約300トン。雪室はワインの原酒をたる熟成させる「第二号石蔵」の温度を一定に保つための冷熱源として使われる。

雪入れの作業は2005年から毎年実施。今冬は暖冬少雪の影響で積雪量が少なく、今後の降雪状況を見極め、昨年より約2週間作業を前倒しした。

同日は園内と、牧区から雪を調達。作業には業者5人が従事し、ショベルカーやダンプで運んだ雪を除雪機で粉砕しながら、勢いよく室内へ詰めていった。

作業は一日がかりで行われ、天井高約10メートルの雪室はぎっしりと雪で埋められた。室内は平均18度に保たれ、同社のプレミアムシリーズのワインの原酒の熟成に活用。10~15カ月ほど熟成の後に製品化され、来年秋ごろに飲めるようになるという。

作業の管理者である同園製造部の西山行男さん(60)は「昨年は高温少雨だったが、ブドウにとっては病気になりづらく、糖度が増すなど好条件。ワインは生き物なので、品質管理にはとても気を使う。雪室は地球環境に優しいシステム。今年も雪入れを無事行えて良かった」と笑顔で話した。

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