スーツケースを持たずに空港へ 飛行機に積み込む手荷物を「空港」ではなく「名古屋駅」近くで預ける 中部空港と新千歳空港結ぶ便で実証実験

旅行が少し“ラク”になるかもしれません。飛行機に積み込む手荷物を、空港ではなく駅の近くで預ける実証実験が名古屋で始まります。

コロナ禍からの回復で高まる旅行熱。

Q今年旅行の予定は?
「9月か10月に沖縄に」
「子どもとディズニーランドに行きたい」
「海外行きたい。台湾とか」

JTBの調査によりますと、ことし国内旅行はコロナ前とほぼ同じ水準(93.6%)まで戻り、海外旅行も7割ほど(72.2%)まで回復する見込みです。

(下和田歩記者)
「旅行需要が回復する中で、旅行が“ラク”になる実験が名古屋で行われます」

(スタッフ)
「搭乗券を拝見します」

“ラク”になるのは飛行機を使う旅行。4日から名鉄や全日空、日本航空、そして中部空港など8つの事業者が「オフエアポート・チェックイン」と呼ばれる実証実験を始めます。

飛行機に乗る前にスーツケースを預けるのは空港ではなく、名鉄名古屋駅近くの「名鉄商店」。店舗内にチェックインカウンターが設けられました。

預けたスーツケースはカートに移され、専用列車で中部空港に。そして、そのまま飛行機に積み込まれるので、旅行者は目的地の空港で受け取るだけです。

(次世代空港技術研究会・水野一男会長)
「空港の手続きを簡単にしようとしている。手荷物はもうないので、皆さんお持ちのスマートフォンでそのまま(空港の)セキュリティを通ることができる」

国はIT技術を活用して、空港での手続きを簡素化する「ファストトラベル」を推進していて、今回の「オフエアポート・チェックイン」もその一つ。実証実験は中部空港と新千歳空港を結ぶ便で1週間行われます。

手ぶらで移動できるため、観光の幅が広がるほか、列車内の混雑緩和にもつながりそうですが、最終的な目標は。

(次世代空港技術研究会・水野一男会長)
「観光行動の範囲が広くなることによって、その地域に観光客がいろんなお金を落としてくれる。これが目指す姿」

「オフエアポート・チェックイン」は大阪で万博が行われる来年、関西空港での実用化を目指しています。

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