ジブチへのバドミントン支援 県協会から用具寄贈、「長崎カップ」開催に協力

贈られたラケットを手に笑顔を見せるジブチの子どもら (大田さん提供)

 アフリカ東部の小国、ジブチのバドミントン競技の普及に貢献しようと、県バドミントン協会は、長崎県内の愛好家から使わなくなったラケットやシャツなどを集め、1月下旬に現地の競技者へ寄贈した。同国では今後、感謝の気持ちを込めて「長崎カップ」と銘打った大会開催を予定するなど、市民レベルの交流が少しずつ広がっている。
 元小学校教諭で、現在は国際協力機構(JICA)の専門家として同国で沿岸警備隊の支援業務に従事する大田孝さん(54)=長崎市出身=の呼びかけがきっかけ。大田さんの元同僚で、県中体連副理事長の佐藤俊介教諭(43)=長崎市立片淵中=が窓口となり、県協会を通じて各地域の団体に協力を求めた。市民から寄せられたのは、ラケット約70本、シャツやジャージー類約60着など。同協会も「予想以上」と驚いた。
 仕事の傍ら現地でボランティアとして指導する大田さんによると、同国の競技者数は増えているが、練習環境はまだまだ。昨年10月に“第1弾”として、長崎から約40本のラケットなどが届き、大田さんが同国のバドミントン協会関係者に渡した。「競技用ラケットを初めて手にした選手は、より向上心を持って競技に向き合っている」という。
 3月に計画する「長崎カップ」の開催には現地の日本大使館も協力予定。大田さんは「自分の経験を生かせる場所があり、それを求めている人たちがいる。長崎からの支援に本当に感謝している。滞在中、できるところまで続けたい」と意欲を見せる。
 同協会は引き続き、使わなくなったバドミントン用具の寄贈を募っている。問い合わせは同協会の池田信二さん(電090.5924.3821)。

ジブチの競技者に寄贈されたラケットなど (大田さん提供)

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