「水平リサイクル」の実現に向け塩谷広域行政組合・4市町がサントリーと協定締結 循環型社会目指す

 持続可能な循環型社会を目指そうと、塩谷広域行政組合、矢板市、さくら市、塩谷町、それに高根沢町は2日、使用済みのペットボトルを回収し、再びペットボトルとして生まれ変わらせる「水平リサイクル」の実現に向け協定を飲料メーカーと結びました。

 締結式では、高根沢町の加藤公博町長、矢板市齋藤淳一郎市長、さくら市の花塚隆志市長、塩谷町の見形和久町長、そしてサントリーホールディングスの北村暢康サステナビリティ経営推進本部副本部長が、協定書を取り交わしました。

 今回締結されたペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクルに関する協定は、4月1日から「エコパークしおや」に運び込まれた使用済みのペットボトルのうち、ほぼ100%を再生し、サントリーでつくられる飲料のペットボトルとして利用するというものです。

 プラスチックごみが環境問題として大きくクローズアップされる中、ペットボトルは国内では回収率94.4%、リサイクル率86.9%とほとんどが再利用されています。ところがリサイクルされたペットボトルは、食品トレーや衣類などに加工された場合はいずれ主に焼却処分されてしまいます。そこで、ペットボトルからペットボトルにリサイクルすれば資源を繰り返し利用でき、新しく石油由来原料からペットボトルをつくるのに比べると、CO2の排出を約6割削減できるということで、環境にも優しいのが特徴です。

 サントリーは、2030年までにグローバルで使用するすべてのペットボトルにリサイクル素材などを使用し、石油由来原料の新しい使用をゼロにする目標を掲げていて、栃木県内の市や町がサントリーと同様の締結をするのは今回で11例目となりました。

 「エコパークしおや」には2つの市と2つの町から年間220トンほど使用済みペットボトルが運び込まれていて、今後、500ミリリットルのペットボトル約1100万本分に生まれ変わるということです。

© 株式会社とちぎテレビ