【早出し】実録!?動画で注意啓発 鮭川出身・マッコイ斉藤さんプロデュース、県警あす3日に公開

マッコイ斉藤さん(左から3人目)、カンニング竹山さん(同2人目)、スピードワゴンの井戸田潤さん(同1人目)が出演した特殊詐欺被害防止啓発動画の一場面

 鮭川村出身でテレビのバラエティー番組などの制作に携わる演出家・マッコイ斉藤さんがプロデュースした、県警の特殊詐欺(うそ電話詐欺)防止の啓発動画「実録!?山形県警24(にじゅうよ)ず! 我々は特殊詐欺を許さね!」がこのほど、完成した。特殊詐欺の手口や注意点をバラエティー番組仕立てで学べる内容だ。マッコイさんは「これ以上、地元のお年寄りが悲しまないよう、笑いながら動画を見て被害防止につなげてほしい」と話している。

お笑いタレント起用、バラエティー仕立て

 マッコイさんが脚本・演出を担当し、マッコイさんと、お笑いタレントのカンニング竹山さん、スピードワゴンの井戸田潤さんが警察官役で出演している。

 「『オ〇〇〇詐欺』。〇には何が入る?」。県警の本物のパトカーに3人が乗り込み、山形、天童両市内のパトロールに出発。山形市内を歩く高齢者や舞鶴山で芋煮会をするグループなどに“職務質問”と称してクイズを出題していく。「架空料金詐欺」「タンス預金」といった、特殊詐欺の名称や関連する言葉について、詳しく解説。ユニークなテロップが出て、ロケ番組のように道行く人に声をかける。再生時間は49分だがマッコイさんらしく、バラエティー番組と同じ手法で視聴者を飽きさせない演出がちりばめられている。

 県警生活安全企画課によると、2023年の特殊詐欺の認知件数は47件で、被害額は計8545万円となっている。ピーク時よりは減少傾向にはあるが、依然として被害に遭った人のうち66%が高齢者で、計7219万円を詐取されている。被害撲滅に向け、県警は本年度の事業として動画を作ることを決め、プロポーザル方式で制作業者を選定。事業費は274万円。

 県警は、あす3日午後3時から山形市の遊学館で動画の完成披露試写会(予約制で観覧席は満席)を開き、マッコイさんが出席予定。県警のユーチューブチャンネルで同4時から公開する。同課の担当者は「手口は巧妙化し、高齢者が被害に遭うケースがいまだに多い。動画を幅広い年代に見てもらい、被害を減らしたい」と語った。

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