日本シナリオ作家協会のハセベバクシンオー理事長「田中さん」芦原さん訃報当日の動画を謝罪「軽率な行為」

日本シナリオ作家協会が4日、公式ホームページを更新。「【密談.特別編】緊急対談:原作者と脚本家はどう共存できるのか編」につきまして」と題して、「当協会の公式YouTubeチャンネルにおいて、小説や漫画等を脚本化させていただく際の原作者と脚本家の関わり方などに関して敬意や配慮を欠いた動画を配信したことにつき、深くお詫び申し上げます。何よりもテレビドラマ『セクシー田中さん』の原作者である芦原妃名子様の訃報が伝えられた当日に、当該動画を配信したことは故人の尊厳にも関わる軽率な行為であり、重ねてお詫びを申し上げます」と謝罪した。文章の責任者は、同協会理事長のハセベバクシンオー氏となっている。

1月26日に日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんが、脚本が「改変」されたと自身のSNSで公表したが、大きな波紋を呼び削除し、同29日に芦原さんの急逝が報じられた。

同日に訃報が放られた後に日本シナリオ作家協会が動画を公開。番組では寺沢大介氏のコミックをドラマ化した日本テレビ系「喰いタン」(2006年)や東野圭吾氏の小説が原作のフジテレビ系「放課後」(1986年)を例に脚本家の立場などを説明していた。ただ、協会は2月2日までに動画を削除。動画に登場した脚本家が批判を受け、協会を批判するなど新たな火種となっていた。

同協会は「『シナリオ作家協会チャンネル』は当協会の公式チャンネルですが、これまで当協会の会員をはじめとする出演者個人の意見を自由に配信できる場として運営してまいりました。今回の動画内における出演者の発言も当協会の公式な見解ではなく、また当協会に所属する他の脚本家の意見を代弁するものでもございません。しかしながら、今回のような事態が生じたのは当協会の管理が不十分であったためであり、『シナリオ作家協会チャンネル』の運営方法を含め、今後につきましては皆様のご意見、ご批判を真摯に受け止め、しっかりと議論を重ねながら改善してまいる所存です」とし、「改めて、皆様にご心配、ご迷惑をお掛けいたしましたこと、謹んでお詫び申し上げます」と締めた。

ハセベバクシンオー氏は過去にテレビドラマ「相棒」シリーズ、「警視庁捜査一課9係」シリーズ」を手がけた。

(よろず~ニュース編集部)

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