「苺」の愛称を持つシム・ダルギの自然体な魅力にゾッコン!全国公開中“ニート女子”描く韓国映画『ローリング・ガール』公式インタビュー「日本は知れば知るほど興味深い」

『ローリング・ガール』© 2022. KWAK Min-seung. All rights reserved.

ニート女子の成長物語@コロナ禍の韓国

韓国の人気ドラマ『影美女』や『ムービング』などに出演し、いま最も注目を集める演技派女優の一人であるシム・ダルギ。そんな彼女がニートな主人公・ジュリを演じる映画『ローリング・ガール』が、シネマート新宿ほかにて全国順次公開中だ。

本作の舞台は、新型コロナウイルスが蔓延中の韓国。25歳・無職のジュリ(シム・ダルギ)は、人との交流を避けて家に引きこもっていた。彼女の母親のヨンシム(チョン・ウンギョン)は厳しい状況のなか、キンパの店<シンナラ キンパ>を経営している。ある日、ヨンシムが病気の祖母の看病のため店を離れることとなり、キンパの作り方もわからないジュリはしぶしぶ店番をすることに。

パン屋のおばさん、大人びた少年、たくあんを残す常連の青年……。店を起点に様々な人と出会い、交流が生まれ、日常が一変するジュリ。店番として毎日を送る中で、少しずつ彼女も変わっていき――。

シム・ダルギの公式インタビュー到着!

性の「달기(ダルギ)」と似ていることから「苺(딸기/タルギ)」の愛称を持つシム・ダルギ。長編映画初主演となった彼女が本作について語るオフィシャルインタビューが到着したので、これから観に行く人もリピートする人も、“苺”の演技に対する真摯な言葉に耳を傾けてみてはいかがだろう。

「ジュリと同じように1日中ゲームばかりしている自分がいました」

―本作のオファーが来た時のお気持ちを教えて下さい。

長編映画の主役のオファーを受けたのは初めてでした。そのためとても嬉しかったし、脚本を読んでみるとジュリが出ないシーンは一つもなく、それだけ重要な役だと思ったので、私がそれを上手くこなせるか少し怖かったです。でも、挑戦してみたいという気持ちの方が大きかったです。

―ジュリのどこか憎めない、愛らしいキャラクターにとても心をつかまれました。ジュリとシム・ダルギさんご自身とで、似ている所、違うところはありましたか?

ジュリを演じた当時は、ジュリと自分は大きく違うと思っていたので、このような質問を受けるとどのような点が違うのかを答えていました。でも、いつの間にか本当にジュリと同じ年齢になり(といってもその時から大差はないのですが)、ジュリと同じように任天堂のゲームに夢中になり、1日中ゲームばかりしている自分がいました。

―お母さん役のチョン・ウンギョンさんとのやり取りは本当の親子のようで、とても印象的でした。チョン・ウンギョンさんと距離を縮めるために、何か工夫されたことはありますか?

ウンギョンさんの事は共演前から多くの作品で拝見し、毎回強い印象を与えてくれていたので、とても楽しみにしていました。本作で母と娘の関係としてお会いすると、私たちは本当によく似て見えました。監督は、想定していなかったようなやり取りやセリフを許して下さったので、ウンギョンさんも私もあれこれ試すことができ、その過程がとても楽しかったです。

「日本の映画を観たり小説を読んだり、日本旅行をしたり…」

―現在、数多くの映画やドラマにご出演されているかと思いますが、これまで演じてみて楽しかった役、今後演じてみたい役などあれば教えて下さい。

ジュリは、私にとって初めての大人の役でした。これまでは、どこかから必死に逃げたり抵抗したりする高校生役を演じる機会が多く、そこから多くのことを学ぶことが出来ました。自分の過去がどのようなものだったのか客観的に振り返ることもできたし、様々な形の「欠乏」や「傷」について考える機会が多かったです。

一方『ローリング・ガール』のジュリを演じるにあたっては、別の学びがありました。明らかに未成年と大人の役には違いがあることを知ることができたし、また主役としての悩みもまた違う事を知ることができましたし、何より楽しかったです。説明できない自由さがありました。最近は、具体的にどんなジャンルのどんな役を演じてみたいという考えはあまりありません。ただ、今の年齢の私だからこそできる役柄に出会いたいと思っています。

―最後に、日本の観客の皆さんにメッセージをお願い致します!

日本の映画を観たり小説を読んだり、また日本旅行をしたりしながら、韓国と似ている点、違う点を知り、知れば知るほど興味深かったです。だから日本公開が本当に楽しみです。可能なら直接日本の観客の皆さんと会ってみたいという気持ちもあります。どんな反応をされるのか、どんな質問を抱かれるのか、とても気になります。

『ローリング・ガール』はシネマート新宿ほか全国順次公開中

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