早朝搾った日本酒、その日のうちに店頭へ 八戸酒類五戸工場が縁起酒「立春朝搾り」

搾りたてを瓶詰めした「如空 純米吟醸生原酒」=4日午前6時45分、五戸町の八戸酒類五戸工場

 八戸酒類は立春の4日、青森県五戸町の同社五戸工場で、早朝に日本酒を搾り、その日に飲み手に届ける「立春朝搾り」を行った。春の訪れを祝い、無病息災、家内安全、商売繁盛を祈願した縁起酒の「如空 純米吟醸生原酒」2千本は県内18酒販店で即日販売された。

 立春朝搾りは、日本名門酒会に加盟する35都道府県の43蔵元が実施した。

 同工場でも三戸町産の酒造好適米「華吹雪」を精米歩合55%で醸造。未明に搾り、720ミリリットルの瓶に詰めて「令和六年甲辰(きのえたつ)二月四日」のラベルを貼っていった。出来たての酒は、八戸市の龗(おがみ)神社の神職がおはらいをした後、酒販店の車に積み込まれ、青森、弘前、八戸、五所川原、三沢各市に運ばれた。

 八戸酒類の上井裕文統括杜氏(とうじ)は「新年早々に大地震があり、これを飲む人が幸せになってほしいと願いながら仕込んだ。香りがあって味もしっかりして、いい仕上がり」と話していた。

© 株式会社東奥日報社