金沢市内の料亭に勤める料理人2人が5日、3日間の日程で、米・ニューヨークのレストランで研修を始めた。2015年に始まった両都市のシェフ交流事業の一環で、コロナ禍で中断していたが、4年ぶりに再開した。20日からはニューヨークのシェフ5人が金沢の料亭で短期研修する。
金城樓の城光一樹さん(30)と、日本料理銭屋の瀧本笑子さん(24)がニューヨーク入りし、人気店「グラマシー・ターバン」のキッチンに立った。同店シェフとともにディナーの仕込みを行い、城光さんは「日本と全く違うシステムでキッチンが動いていることが新鮮」、瀧本さんは「味付けも日本料理と違うプロセスだ」と感想を語った。
研修は金沢の料亭組織「金沢芽生(めばえ)会」と、ニューヨークで日本の食文化の普及活動に取り組む「五絆(ごはん)ソサエティー」の連携企画で、料理人等派遣・受け入れ事業として市の助成を受けている。
●被災地支援へ23日にディナー
同行した銭屋主人の髙木慎一朗さんによると、ニューヨークのシェフたちから、能登半島地震の被災地を気遣う言葉を多く掛けられ、金沢で研修中の23日に片町2丁目の「A RESTAURANT(ア・レストラン)」でチャリティーディナーを開催することが決まった。シェフたちが腕を振るい、収益を義援金として被災地に送る。