もうすぐ長崎ランタンフェス! 龍踊や媽祖行列などの練習着々 晴れの舞台へ市民ら意気込み

OGも交えて練習する龍踊部=長崎市、長崎女子高

 2月9日に長崎市で開幕する長崎ランタンフェスティバル(ランフェス)まで、あと3日。色鮮やかなランタンが町中を彩り始め、4年ぶりにステージイベントも予定されている。本番を控え、練習に打ち込む高校生や市民の姿を追った。
 放課後の中庭に楽器の音が響き渡る。長崎女子高(同市上小島1丁目)の龍踊部の部員が龍を操り、ところ狭しと駆け回る。
 2003年の長崎ゆめ総体開会式で龍踊を披露するため、01年に結成。同校の前田洋教諭(58)の誘いでメンバーが次々と集まり、03年に同好会から部に昇格した。男性中心だった龍踊の歴史を変え、ゆめ総体後も各地のイベントに引っ張りだこに。今では部員約50人の大所帯になった。
 3年生が出演する最後のステージが卒業前のランフェス。しかし、新型コロナ禍の影響で21、22年の出番はなく、昨年も単発のイベントのみだった。今年はこの3年間、出演できなかった卒業生も在校生とともに晴れ舞台に立つ。
 21年3月に卒業した同市の会社員、白濱海音(みおん)さん(21)は高校時代に担当した「玉使い」で出演。「まさか自分がまた出られるとは思っていなかった」と久しぶりの龍踊に力が入る。部長の1人の一ノ瀬凜さん(18)=3年=は「辰(たつ)年にちなみ、かっこいい演技を見せたい」と意気込む。
  

直庫の練習に励む草野さん(左)ら=長崎市魚の町、市役所前広場

    
 メインイベントの一つ、「媽祖(まそ)行列」の参加者も演舞の練習に励む。棒で魔を振り払う祭官「直庫(てっこ)」を初めて務めるのは、市内で写真店を経営する草野優介さん(36)。「元々興味はあったけど代理で出ることに。練習し始めた時と比べて細かい動きもできるようになってきた」と棒を振る。
 十数枚の面を瞬時に変えていく妙技「変面」は期間中毎日、孔子廟(びょう)(大浦町)で披露される。担当者は「長崎の町を散策しながら、孔子廟にも足を運んでほしい」と話す。
 孔子廟では極彩色のランタンオブジェに恋愛成就を祈願する「ながさき恋ランタン」を販売(1個千円)。同市が舞台の月9ドラマ「君が心をくれたから」(KTN)の1月22日放送回で登場し、孔子廟の担当者はドラマとの相乗効果に期待を寄せる。

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