「いい意味であせっていきたい」ルーキー・常廣羽也斗 日南2軍キャンプ初日 新井貴浩監督は恒例の運試し 期待のハッチ&ハーン投手も1軍合流

伊東平 アナウンサー
ようやく青い空も見えてまいりました。広島カープ日南キャンプ、第2クールの初日を迎えています。選手たちは気持ちよくといいますか、日南らしい天気のもと、白球を追い続ける姿を見ることができました。2月6日の選手たちの様子です。

雨に悩まされた第1クールから一転、第2クールは青い空も見えています。新井貴浩 監督と 堂林翔太 選手会長が、鵜戸神宮を訪れ、必勝祈願をしました。

日南キャンプ恒例の鵜戸神宮参拝―。新井監督と堂林が祈とうを受け、日本一を祈願しました。

その後、運試しの “運玉投げ” に挑戦。新井監督は、8投目でみごと、“亀石” のくぼみに投げ入れました。

広島カープ 新井貴浩 監督
「ありがとうございます」

― 8投目で成功…
「いや、いや。1球目で入りましたよ(真顔)。何を言っているんですか。1球目で入りましたよ」

「選手がなるべくけがをしないようにと、そして優勝して日本一になれるようにと祈願しました。競争はだんだんとクールごとに厳しく激しくなってくると思いますけれども、誰が出てくるのか楽しみに見たいと思います」

新井監督が期待する若手の競争はさっそく早出の練習から始まります。羽月隆太郎 や 韮澤雄也 など、きょう6日から1軍合流したメンバーの声が球場にこだまします。

同じく1軍キャンプに合流した新戦力の トーマス・ハッチ と テイラー・ハーン は、スケジュールには入っていなかったものの、早くもブルペン入りを志願。

先発候補のハッチは、ツーシーム、カット、スライダー、チェンジアップなど29球を投じ、さまざまな球種を試し、球速も145キロ前後とまだまだ余力を残す投球となりました。

広島カープ トーマス・ハッチ 投手
「やっと日南に来てチームメイトにも会えてうれしい。思ったより気候も暖かく、ますます楽しみ」

ハーンは、威圧感のある腕の振りでありながら、まとまりも感じさせる投球で25球―。中継ぎのサウスポー不足解消が期待されます。

広島カープ テイラー・ハーン 投手
「マウンドの土に違いは感じたが、感覚がいい。キャッチャーやコーチともしっかり話せた。準備はしっかりできている」

最もし烈を極める外野手争いには、プロ7年目を迎えることし、外野手登録に変わった 中村奨成 も名乗りを上げています。去年、ファームではバットで結果を残し続けただけに、新たなポジションでレギュラー獲得を目指します。

ブルペンで気合十分だったのは、プロ2年目の 斉藤優汰 。第1クール序盤から連日、黒田博樹 球団アドバイザーがマンツーマンで指導していた期待の若手が、全投手最多の140球を投じました。

「テンポよく投げ進め、序盤にあったばらつきも最後には修正できた」と本人も納得の投球内容でした。

広島カープ 斉藤優汰 投手
「最初の方はコントロールがちょっと定まっていなかった部分はあるかなと思うんですけど、後半はだんだん、ある程度まとまってきたので、後半のようなコントロールで投げ続けられたらなと思います」

伊東平 アナウンサー
連日、やはりカープの若い選手たちのアピール合戦というところであったんですが、さらにきょう、新たなメンバーが加わったことで、明らかにもう一段階、その競争力が上がったのかなという印象がありました。

合流した中村奨成選手について新井監督は、やはり本人からバッティングを生かすために外野で勝負をさせてほしいということもありましたし、シーズン中にたくさんの試合を任せてもらえるようにこのキャンプでしっかりとアピールをしてほしいということでした。

この天福球場では本当に多くのアピールが続いたわけなんですが、6日は東光寺球場でも2軍のキャンプがスタートしています。

注目のドラフト1位ルーキー、常廣羽也斗 の姿や、けがで心配されました 末包昇大 選手の姿も見られました。

まずは全体でのアップがスタートしました。このメンバーの中には、第1クールは天福球場で過ごしていた 會澤翼 選手や 松山竜平 選手、そして 秋山翔吾 選手の姿もありました。

さらにベテラン勢でいきますとプロ13年目、ことし35歳を迎える 野村祐輔 投手。ブルペン投球を見極めるのは、秋山選手。やはりベテランならではの逆算した調整が続いています。

けがが心配されていた末包選手なんですが、足の負担にならないよう、座ってのティーバッティングということになりました。

そして、注目。常廣羽也斗 投手―。どうですか、ユニホーム、似合っていますね。6日はブルペンでの投球はありませんでした。

キャッチボールでしっかりとその球筋を確認するという様子も見てとれました。

多くの選手たちがそれぞれのペースで練習を行っています。常廣投手は、ブルペンには入らなかったわけなんですが、もうすでに由宇球場(山口・岩国市)で行われた広島でのキャンプではブルペンに入っているということですので、今後のブルペン入りもすぐなのかなという印象もあります。

広島カープ 常廣羽也斗 投手(ドラフト1位)
「いよいよ始まったなっていうところで、わくわくした気持ちです。まずはストレートっていう部分で、ストレートの質を高める練習をしていきたいです。(新井監督からは)2軍でじっくりやろうっていうことを言っていただきました。個人的には、いい意味でどんどんあせっていきたいって思っているので、じっくりっていうよりは、ある程度、空回りするっていうか、そういう気持ちでいます。慎重に入っちゃうと、やっぱりどうしても上がってくるまでに時間がかかるっていうか、それよりは最初に空回りしても、ちょっとオーバーペースぐらいであった方がそのあと、調整しやすいと思うので、結果的に調整スピードが遅れても、それはいいことだと思うので、そういう気持ちでいます」

伊東平 アナウンサー
常廣投手の話の中に「慎重にではなくて、ある意味、あせっていきたい」という言葉がありました。わたくし、以前に常廣投手のお父さんにお話を聞いたときに、幼少期から性格としてはとても慎重なタイプだったと。つまりは常廣投手、自分自身が慎重であるという自分のことをよく理解しているがゆえに、こういった言葉が出てきたのかなというふうに思いました。

ある意味、あせっていって、先に準備を行った後に調整をしていくということで、考え方もドラフト1位だなというところを感じることができました。

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