【レポート】「岳南電車お笑いツアー」に50人参加 安田大サーカス団長安田らタレントが駅や車内で笑い誘う、静岡県富士市

名鉄観光サービス静岡支店は1月27、28日、岳南電車(静岡県富士市)や富士山観光交流ビューロー(同)、松竹芸能と連携し、「安田大サーカス 団長安田と行く岳南電車お笑いツアー」を催行した。27日は20人、28日は30人の計50人が参加。お笑いタレントである安田大サーカス団長安田さんらが特別貸切列車に同乗し、岳南電車や富士市を含めた地域の魅力のほか、お薦めしたい観光スポット、グルメなどを語った。

岳南電車の車内は笑いに包まれた

同ツアーは、特別貸切列車が岳南電車の吉原駅から岳南江尾駅までの全10駅を往復で運行するほか、岳南富士岡駅で車庫見学ツアーや、現在は運行していない電気機関車のデッキ上でトークショーを行った。

松竹芸能からは、お笑いタレントである安田大サーカス団長安田さんのほか、鉄道好き芸人として知られる代走みつくにさん、コンチェルト池水さん、タレントの倉沢しえりさんの計4人が参加した。

松竹芸能のタレントと岳南電車運転士

特別貸切列車では、安田大サーカスの団長安田さんが製紙業を中心とした工場群やB級グルメ「つけナポリタン」といった地域の魅力の紹介するほか、テレビ番組の撮影で訪れた秘境駅での裏話など軽快なトークを披露。コンチェルト池水さんは鉄道好きが感じる鉄道あるあるネタなどを紹介した。車内は参加者の笑いに包まれた。

安田大サーカスの団長安田さん(左)とコンチェルト池水さんによる軽快なトーク

運転士と安田大サーカス団長安田さんの掛け合いも

車庫見学ツアーでは、岳南電車の整備士が電車の下をくぐりながら日頃の作業や点検の手法を紹介するほか、新型のモーターやブレーキなどパーツやその役割の説明、車庫から線路への車両の移動の仕方などを案内した。同体験では、代走みつくにさんが整備士との掛け合いで笑いを誘うほか、倉沢しえりさんが車内で車内放送を披露して盛り上げた。

車両で使う部品を説明する運転士と掛け合う代走みつくにさん

電車をくぐる体験の様子

運転席に着座して運転士気分を体感する参加者

岳南富士岡駅で行われたトークショーでは、岳南電車沿線の観光コンテンツや人気の飲食店を語り合うほか、参加者を交えたクイズ大会が開かれた。

クイズ大会の様子

55年ぶりに岳南電車に訪れたという女性は「昔から周辺の景色は住宅が建つなど変わった部分があるが、岳南電車自体は、昔の面影が今でも残っている。懐かしい思いに浸れて良かった」と話し、東京から参加した男性は「電車のことを詳しく知れる良いツアーだった。有名な芸人さんと写真を撮れたり、車窓を眺めながら楽しい話を聞けてとてもお得だった」と話した。また、鹿児島から訪れたという男性は「タレントさんと電車という新しい組み合わせが新鮮だった。間近で話ができるなど神イベントだった」と述べた。

タレントと交流する参加者

ツアーを終えた安田大サーカスの団長安田さんは、「地域や遠方からいろいろな場所から参加してもらえた。また、ツアーを通じて、僕らも地域の良さを感じることができた。どこからでも富士山が見えて、どこか懐かしさが感じられる岳南電車の素晴らしさを多くの人に知ってもらいたい」と話し、おすすめの乗り方として、夜景列車を挙げた。倉沢しえりさんは「岳南電車に初めて乗ったが、どこからでも富士山が見えて、SNS映えした写真が取れる。外国人の方にもきっと喜ばれるはず」と来訪を促した。

同ツアーは、観光庁が2023年度に行う「インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」の一環として実施された。事業は、本格的な再開が見込まれるインバウンドの地方誘客や観光消費の拡大を促進するため、観光事業者が連携してインバウンド向けに地域に根差した観光資源を磨き上げる取り組みを支援することを目的に実施されている。

「全国各地域にはまだまだ埋もれた魅力がたくさんある。今回はお笑い芸人などタレントと岳南電車を組み合わせた新しい観光コンテンツを提供したが、参加者の満足度はとても高かった。今回の経験を生かして、次は外国人観光客にも選ばれる商品にできれば」と関係者。

取材 ツーリズムメディアサービス編集部

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