県高校新人大会 バスケットボール男子 守備からリズムをつくり圧勝した柳ケ浦 【大分県】

大分県高校新人大会バスケットボール競技

2月4日 レゾナック武道スポーツセンター

男子決勝

柳ケ浦89(21-21、24-9、19-16、25-18)64別府溝部学園

3年連続同じカードとなったバスケットボール男子の県高校新人大会の決勝。柳ケ浦は別府溝部学園に89-64で圧勝し、3年ぶり5度目の優勝を果たした。この5年間、県王者を争う両雄の対戦は、第1クオーターのスコアは互角。決勝にふさわしい拮抗(きっこう)した試合の勝敗を分けたのは、柳ケ浦が40分間かけ続けた守備の圧力だった。

2022年の県高校総体で頂点に立って以降、溝部学園に対して勝利のない柳ケ浦の試合の入りは慎重だった。中村誠監督は「どこかに苦手意識があったのかもしれない。構えてしまった部分があった」と感じ、「受け身になるな。自分たちから仕掛けるぞ」とハーフコートからプレスディフェンスを指示し、コートに送り出した。やることが明確になった選手たちは、動きにキレが戻る。ガード陣が相手を囲み、スチールから速攻が次々と決まると一気に点差を広げた。

プレスディフェンスで流れを持ち込んだ柳ケ浦

後半に入っても守備の強度を緩めることはなかった。攻撃はポイントガードの古謝修斗(1年)が、高いボールキープ力で試合を落ち着かせ、ゴールへのドライブを繰り返し、マークを引き寄せて外角からのシュートをアシストする。リードしてからは相手につけ入る隙を与えなかった。足が止まった相手を尻目に、最後まで落ち着いた試合運びで逃げ切ると、コートに歓喜の輪ができた。

これまでセネガルからの留学生ベイノット(2年)に頼ることが多かったが、新チームになってからは、これまでの柳ケ浦の長所であった守備からリズムをつくるスタイルに原点回帰。守備のラインを下げないことを徹底した成果が、決勝の舞台で花開いた。キャプテンのベイノットは「県内の全ての大会で圧勝し、九州、全国で柳ケ浦の名前を広めたい」と流ちょうな日本語で話し、ムードメーカーとしてもチームを引っ張る覚悟を示した。中村監督は「今年も高さがあり、全員が3ポイントを打てる。福岡インターハイに向けて、最高の結果を出せるようにチームをつくっていきたい。まずは(3月に開催される)九州大会で過去最高の3位を上回りたい」と高い目標を提示した。

3年ぶり5度目の優勝となった

(柚野真也)

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