全国高校選抜大会 空手道女子 団体の組手と形で入賞を目指す大分南

昨年10月に開催された空手道の県高校新人大会の団体組手、団体形で優勝。続く全九州高校新人大会でも団体組手で3位、団体形で2位に入賞し、全国高校選抜大会の出場を決めた大分南。個人形でも佐藤妃愛(2年)が全国へ挑戦する。

チームは1年生4人、2年生3人の少数精鋭。突出した力を持つ選手はいないが、団結力が強く、試合では勝負どころでポイントを取りこぼすことなく勝ち上がってきた。しかし、県予選、九州大会ともに苦しい戦いも多かったという。「県大会は負けられないという思いが強く、プレッシャーから動きが悪かった。九州大会では多少肩の力が抜けたが、内容はまだまだ。全国で勝つためには今以上に腹をくくる必要がある。先輩たちが培ってきた伝統を守ることだけにとらわれず、自分たちらしい戦い方を見つけてほしい」と高橋誠監督。

全国選抜に向けて課題に向き合う

九州3位で出場する全国高校選抜の団体組手は、初戦で他県の上位校と当たる可能性が高い。初戦突破を目標に、途切れない技の習得、フィジカルの強化など、課題一つ一つと向き合いながらひたむきに練習に取り組んでいる。世界チャンピオンの大野ひかる(2023年引退)を輩出し、大会でも好成績を残してきた県内屈指の強豪校だからこそ、その重圧に負けない強い精神力も必要となりそうだ。

そんなチームの一番の特徴は絆の強さ。お互いを鼓舞し、支え合いながら全国での完全燃焼を目指す。長身を生かした力強い技でチームをけん引するキャプテンの甲斐碧衣(2年)は、「九州大会の2回戦で強豪校と対戦し、やるしかないと吹っ切ることができた。全国では勝ち負けより、自分たちらしい試合を見せることにこだわりたい。チーム内で課題や思いを共有し、一丸となって全国に臨みたい」と話す。負けん気の強いムードメーカー佐藤は「チームの士気が下がらないように、声を出してみんなを盛り上げるのが私の役目。勝つためには練習あるのみ」と全国へ向け、静かな闘志を燃やしている。

絆の強さが新チームの特徴

(甲斐理恵)

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