バレンタインには義理煎餅「パリっとした関係で」 手焼きの老舗がユーモア新商品 本命じゃないけど「ほんのり甘味」

バレンタイン向けに販売中の「義理」煎餅=明石市本町1

 手焼き煎餅の老舗、富士の山菓舗(兵庫県明石市本町1)が、バレンタインに合わせ義理チョコならぬ義理煎餅を販売している。「義理」の2文字がくっきり大きく描かれ、淡い期待を抱く余地もない潔さ。同店7代目の原田岳秋さん(35)は「煎餅らしく、パリッとした関係で」とユーモアを込めた。

 1856(安政3)年に創業。「富士せんべい」の名で親しまれる。これまで「いつもありがとう」「お世話になりました」などのメッセージのほか、市内のマンホールふたのデザインを描いたものなど、アイデア商品を発売してきた。

 今回も季節に合わせて考案。「何せチョコレートではなく煎餅ですから、絶対に本命向けにはならないので思い切って『義理』と焼き上げた」と原田さん。味はほんのりとした甘み。「本命ではないけど、飽きられません」とPRする。

 2枚入り120円。14日まで販売。火曜定休。午前9時~午後7時。同店TEL078.911.2479 (松本寿美子)

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