積雪の影響で「水かけ菜」がピンチ 富士山の湧き水で育つ特産品「雪が溶けるのを待つしかない」=静岡・御殿場

静岡県東部を中心に降った雪が地域の産業にダメージです。御殿場市の名産でいま収穫シーズンの農作物「水かけ菜」に影響が出ています。

【写真を見る】積雪の影響で「水かけ菜」がピンチ 富士山の湧き水で育つ特産品「雪が溶けるのを待つしかない」=静岡・御殿場

<御殿場小山水かけ菜生産組合 鈴木平作組合長>
「しめっけの多い雪だからね。これが水かけ菜の圃場だけど」
<記者>
「雪が一面にかぶってしまっていますね」

御殿場市ではおとといからきのうにかけて雪が降りました。鈴木平作さんの田んぼでは、収穫のピークを迎えていた水かけ菜に、10センチほどの雪がかぶってしまっていました。

<御殿場小山水かけ菜生産組合 鈴木平作組合長>
「これが全部立っていたんだけど、これが雪に押しつぶされた感じですよね」
Q.本来は空に向かって真っすぐ伸びている?
「そうそう。本来はこれがこういう感じで。でも雪でみんなね」

富士山の豊富な湧き水をかけ流して育てる水かけ菜。年間を通して13℃前後を保つ湧き水が生育に適しているといいます。まっすぐ伸びた葉や茎は、シャキシャキとした食感とほのかな苦みで漬物は地元で親しまれる郷土料理です。

降り積もった重い雪がかぶったままだと水かけ菜は、茎が曲がったり折れたりする恐れがあります。

<御殿場小山水かけ菜生産組合 鈴木平作組合長>
Q.これは収穫にかなり影響が?
「いままではいつもの年よりも早めに生育していたけど、これではあす収穫できる状況ではない。収量的にも減りますね」
Q.どれくらい遅くなる?
「1週間は遅くなる」

葉に直接積もった雪を払おうとすると、余計に葉や茎が傷つくといいます。少しでも被害を減らすため、水かけ菜のネットに積もった雪を落とすしかありません。

<御殿場小山水かけ菜生産組合 鈴木平作組合長>
「あとは(自然に雪が)溶けて、水かけ菜が元の形に戻ってくるのを待つしかないんですよね」
Q.水かけ菜のたくましさを信じて待つ?
「そうですね。それしかないと思います」

大雪にもめげず、3月まで収穫は続きます。

© 静岡放送株式会社