王将社長射殺事件、被告本人が出席し公判前整理始まる 京都地裁、犯人性が争点に

京都地裁

 「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(京都市山科区)の社長だった大東隆行さん=当時(72)=が2013年に射殺された事件で、殺人などの罪で起訴された特定危険指定暴力団工藤会(福岡県北九州市)系組幹部の田中幸雄被告(57)の第1回公判前整理手続きが7日、京都地裁で行われ、田中被告本人が出席した。地裁によると、公判では被告の犯人性が争点になるという。

 公判前整理手続きは、裁判官と検察官、弁護人が争点や証拠を絞り込むため非公開で協議する場。公判の日程を含めて、具体的な審理計画も検討する。

 田中被告が事件に関与したとする直接的な証拠はないとされる中、公判では、捜査機関が積み重ねた状況証拠をどう評価するかが焦点になりそうだ。

 この日の手続きは午後3時に開始。田中被告を乗せたとみられる車両は同2時20分ごろに地裁に入り、周辺では京都府警の警察官らが警戒に当たった。

 起訴状などによると、田中被告は氏名不詳者らと共謀して大東さんを殺害しようと計画し、2013年12月19日午前5時45分ごろ、京都市山科区の王将フードサービス本社前で、拳銃を発射し殺害したとしている。

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