「ツケをいかに減らしてくかを考えないと」総再生回数3,000万回超え!工務店の社長が毎日動画配信する理由【現場から、】

いま、家に関する情報を発信し、人気のユーチューブチャンネルがあります。運営しているのはユーチューバーではありません。静岡県内の工務店の社長が毎日、配信しています。職人社長が毎日休まず、動画配信をするにはある理由がありました。

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<平松建築 平松明展社長>
「みなさんどうも!職人社長の平松です」
<動画スタッフ>
「今回はどういった内容ですか?」
<平松建築 平松明展社長>
「コスパ最強の家を作るために避けたいムダ設備10選の話をしていきたいと思います」

総再生数3,000万回を超える人気チャンネル「職人社長の家づくり工務店」。家選びに関する実用的な情報を毎日、投稿しています。

<動画スタッフ>
「あらためて、家って何だろうっていう原点に立ち返った企画です」
<平松建築 平松明展社長>
「ああ、これね、はいはい」

チャンネルを運営しているのは「平松建築」の平松明展社長です。平松建築は静岡県磐田市内で木造の注文住宅を中心に手掛ける工務店です。平松社長は業務の合間を縫って、毎日、動画を配信していますす。

<浜松総局 山口駿平記者>
「動画一覧を見てみると10万回以上の再生数の動画がずらっと並んでいます。『泥棒に入られやすい家何選』など見たくなる動画がありますね」

人気の秘密は「いま、視聴者が知りたい情報をいち早く届ける」ことだそうです。2024年1月、建設会社社長などが横浜市の住宅などを訪れ、「お宅の屋根が壊れている」などとウソをつき、必要のない契約を結んで現金をだまし取ろうとしたとして逮捕されました。

<平松建築 平松明展社長>
「『排水詰まってます』って言って中になんか詰めて『いくらくらいかかります』って言って、取って『直ったんで(お金を)下さい』っていう悪徳業者とか(もいる)」
<動画スタッフ>
「マジすか…次回(悪徳業者の動画を撮影をする)でも…。あ、でも早めの方がいいので」
<平松建築 平松明展社長>
「別にやれればやるよ。手口何個あるかな」

ニュースを知り、予定にはなかった「悪徳業者の見分け方」をテーマに動画の撮影を始めました。地方の一工務店が毎日動画配信をするのには、資産としての家の価値を守っていきたいという社長の思いがありました。

「また作り直さなければいけないということの方がおかしい」

住宅の平均築年数を国際的に比較したデータをみると、日本ではアメリカやイギリスと比べると、およそ半分の年月で家を取り壊してしまうのです。専門家も日本で短い期間で家が建て替えられている現状に警鐘を鳴らします。

<東京藝術大学 山本理顕客員教授>
「(日本には)江戸時代に作った住宅が残っていますよ。200年間持つ住宅をつくることは建築の専門家としていいますけど、全然問題なくできます。住宅は本来そうつくられるべきなんですよ。お父さんが死んじゃったから子どもの世代になってまた作り直さなければいけないということの方がおかしくありませんか」

<平松建築 平松明展社長>
「日本の最終処分場ってあと20年で埋まってしまうということで、ゴミ処理するのにとんでもないコストがかかるようになるので、そのツケを僕たちは若い人たちにいかに減らしてくかということを考えないといけないと思いますね」

平松建築は「住み続けられる家作り」を掲げ、住宅の壁の通気性を確保する工法を推奨しています。

<平松建築 平松明展社長>
「夏とか湿度が高い時に湿気がこもりにくいので、1万棟以上施工されていますが、白アリが入った事例がない」

平松建築がユーチューブでの動画配信に力を注ぐのは、広く情報を届け、推奨している工法など長く資産価値を保てる家づくりを浸透させるためです。

日本の家づくりをもっといいものに、職人社長は情報発信を続けます。

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