【フィリピン】セメックス、DMCIによる買収報道否定[製造]

フィリピンのセメント大手でメキシコ系のセメックス・ホールディングス・フィリピン(CHP)は7日、財閥コンスンジ系DMCIホールディングス(DMCIH)による買収のうわさを伝えた地元紙の報道を否定した。

セメックスの株価は2日の1株当たり0.89ペソ(約2.4円)に対し、6日に75%高い1.56ペソに上昇した。2023年の株式公開買い付け(TOB)価格の1.3ペソを上回る水準となった。株価の動きに絡み6日、DMCIがセメックスの買収に動いているとのうわさが広がった。

報道では、セメックスがフィリピン事業撤退を望む一方、DMCIは自社の住宅・インフラ事業、セメント製造の燃料となる石炭事業との相乗効果を狙い、セメックスに関心を示していると伝えられた。

セメックスは7日、一連の報道内容は同社の公式発表ではないとした上で、この事案についてメディアに伝えたこともないと否定した。報道の情報源は不明だと指摘した。

親会社セメックス・アジアン・サウス・イースト(CASEC)による23年のTOBに言及し、売却の機会は引き続き探っているが、現時点で具体的な取引があるとは認識していないと説明した。

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