長崎大経済学部 OB・福地氏を追悼 特設コーナーで卒論収録論文集など展示

追悼コーナーが設けられた長崎大付属図書館経済学部分館=長崎市

 1月29日に89歳で亡くなった福地茂雄さんをしのび、母校の長崎大は付属図書館経済学部分館(長崎市片淵4丁目)やホームページ(HP)に追悼コーナーを設けた。中には卒業論文が載った貴重な書物もある。
 福地さんは同大経済学部卒でアサヒビール(現アサヒグループホールディングス)社長やNHK会長を歴任。学部卒業生でつくる瓊林会の会長を2001年から7年務めるなど長崎とのつながりを大切にした。
 同館は訃報が伝わった翌日の6日に特設コーナーを設けた。自身の著書や経済誌のインタビュー記事などと合わせ、学生時代に福地さんが在籍していた雑誌部発行の論文集「扶搖(ふよう)」も展示。101号には本人の卒論「経営組織に於(お)ける人間の問題」が収録されている。
 同館を担当する同大の宮脇英俊学術情報部主査は「貴重な論文。学生が書いたと思えないほどレベルが高い」と話す。特設コーナーは29日まで。学生のほか、一般の閲覧も可能。
 HPでは母校への関わりを紹介。06年1月発行の大学広報誌に載った齋藤寛学長(当時)との対談記事を掲載している。

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