宝塚歌劇団員急死問題 「双方大きな違いないところまできた」阪急阪神HD会長が発言 2月中の結論目指す

関西財界セミナーに出席し、分科会で発言する阪急阪神ホールディングスの角和夫会長=8日午後、京都市左京区、京都国際会館(撮影・中西幸大)

 宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の俳優の女性(25)が昨年9月に急死した問題で、歌劇団を運営する阪急電鉄の親会社、阪急阪神ホールディングス(HD)の角和夫会長(74)は8日、京都市内で報道陣の取材に応じ、代理人を通じて遺族側と続けている面談交渉の内容について「双方そんなに大きな違いはないところまできた。2月中にうまく話し合いがつけばいいと思っている」との考えを示した。

 一連の問題に関して、角氏が公の場で発言するのは初めて。

 次回の面談交渉が2月末までに実施される予定で、その場で遺族側が目指す「合意による解決」にこぎ着けたい意向とみられる。遺族側が角氏に、会見への出席や遺族への謝罪を要請していることには「結論がつけばちゃんとお話をさせていただく」と述べた。

 双方の代理人は昨年11月と12月、今年1月に計3回の面談交渉に臨んだ。遺族側は、3回目の席上で歌劇団側から「明確に従来の見解を変更し、遺族側の意見に相当程度配慮した内容が述べられた」と評価。双方の見解は「不一致点が相当程度存在している」としながら「阪急・劇団側の姿勢が従前より前進した」との受け止めを明らかにしていた。(大島光貴)

© 株式会社神戸新聞社