逃亡犯条例改正で財界の懸念あおる

外国勢力との共謀罪に問われた壱伝媒集団(ネクストメディア)の創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏と『りんご日報』関連会社3社の裁判は2月5日、公判24日目に入った。6日付香港各紙によると、検察は黎氏が『りんご日報』の陳沛敏・元副社長に送った「中国本土で事業を行う香港のビジネスマンが直面する危険性をあおって怖がらせてください」とのメッセージや指示を提示。 陳氏は、黎氏が『りんご日報』で逃亡犯条例改正に対する経済界の懸念や反対についてさらに報道することを望んでいたと証言し、また黎氏は彼女に「香港監察」創設者のロジャース氏に連絡先を教えたと述べた。彼女は「香港監察」が「(中国に対して)批判しやすい」とみている。

検察は黎氏が2017年10月31日に陳氏に送ったWhatsAppメッセージを紹介。「沛敏、私はベン・ロジャースと夕食をとったところだ。彼は香港の自由を守るために数人の議員とHK WATCHを設立した。彼にメディアのサポートが必要な場合はあなたに連絡するよう伝えた」。 陳氏は、黎氏によるとロジャース氏と一部の議員が香港情勢に注意を払うために「HK WATCH(香港監察)」という新たな組織を設立したと証言した。陳氏はロジャーズ氏が当初、「香港監察」の設立情報を彼女に紹介し、定期的に「香港監察」のプレスリリースを彼女に送り、2019年の逃亡犯条例の改正反対デモの期間中に頻繁に香港情勢に関するプレスリリースを発行していたと回想した。検察が陳氏に対し「香港監視」は親中組織だと思うか反中組織だと思うかと尋ねたところ、陳氏は「(中国に対して)非常に批判的だと思う」と答えた。

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