迷惑行為見逃さず ダイワ通信が回転ずし店にAIカメラ

すし店のしょうゆ差しを口元に運ぶ客をシステムで検知するイメージ(ダイワ通信提供)

  ●3月末までに商品化

 しょうゆ差しをなめる動画が交流サイト(SNS)で拡散されるなど、回転ずしチェーンで客の迷惑行為が相次いだ問題を受け、ダイワ通信(金沢市)は8日までに、防犯カメラと人工知能(AI)を組み合わせた迷惑行為検知システムを開発した。13日に都内で開幕する展示会で披露した後、3月末までに商品化し、将来的にはすし以外の飲食店でも使えるよう精度を高める方針だ。

 「迷惑行為AI検知システム」は回転ずし店内に設置されている防犯カメラに映る人の動きから、AIがしょうゆ差しを口元に運ぶ行為などを検知する仕組み。不正行為はタブレット端末のアプリや店内のランプなどを通じて、スタッフに伝えることができ、迅速な対応や被害の抑止につなげる。

  ●徐々に精度向上

 AIには検知を積み重ねることで学習する機能も備わっており、徐々に精度を上げることが可能という。

 回転ずしコンベヤーを手掛ける石野グループの北日本カコー(金沢市)の協力を得て昨年3月、開発に着手し、都内の店舗での約2カ月にわたる実証実験を経て完成させた。

 13~16日に東京ビッグサイトで開催される「第52回国際ホテル・レストランショー」に出展する北日本カコーのブースで紹介する。ダイワ通信の担当者は「来店客も店側も互いに安心できるよう、引き続き開発に取り組みたい」と話した。

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