内閣府に「住民の安心確保を」 防衛施設の特別注視区域候補で京都・京丹後市

京丹後市役所

 土地利用規制法に基づく「特別注視区域」の指定候補に京都府京丹後市丹後町の米軍経ケ岬通信所と航空自衛隊経ケ岬分屯基地が含まれたことに関し、京丹後市は7日、所管の内閣府に提出した意見を市ホームページで公表した。指定により住民生活に負担が生じるのであれば、安全・安心を確保する措置を講じるよう求めている。

 同法では国が防衛施設などの周囲約1キロを注視区域に指定し、土地所有者や利用状況を調べ、施設機能を阻害する行為を中止するよう勧告・命令できる。特別注視区域では一定規模以上の土地や建物の所有権の移転は届け出を義務付けており、罰則規定もある。

 市は内閣府から意見を求められ、1月31日付で「住民に懸念や不安が生じないよう適切な運用をお願いする」と回答した。市は公表した理由について「米軍基地の受け入れで住民の安全・安心、情報の透明性を求めてきた経過も踏まえて内閣府と調整し、この日となった」と説明している。

 これに対し、内閣府は「国と自治体との意見交換を妨げないためにも、議論段階で公表することは控えてもらうよう伝えている」としている。

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