解除後も緩和環境続く マイナス金利巡り日銀総裁

 日銀の植田和男総裁は9日の衆院予算委員会で、大規模な金融緩和策の柱であるマイナス金利政策を解除した後も「緩和的な環境が当面続く可能性が高い」との見解を示した。日本維新の会の杉本和巳氏の質問に答えた。

 金融政策の正常化を巡っては、日銀の内田真一副総裁が8日の講演で「マイナス金利を解除しても、どんどん利上げしていくようなパス(道筋)は考えにくい」と語った。

 市場では、日銀が3月か4月の金融政策決定会合でマイナス金利を解除するとの予想が多い。日銀の正副総裁が政策運営の方向性を丁寧に説明する最近の動きは、金融市場に混乱がないようにする「地ならし」との受け止めが広がっている。

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