福井県2024年度当初予算案、一般会計5046億円の使い道は 将棋タイトル戦誘致も

福井県の2024年度当初予算案について説明する杉本達治知事=2月9日、福井県庁

 福井県は2月9日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は、知事選後に政策的経費を肉付けした23年度6月補正予算後と比べて190億円減(3.6%減)の5046億9501万円。誘客促進策など北陸新幹線の敦賀開業関連126事業に計109億6977万円を計上した。杉本達治知事は会見で「開業効果を最大化、持続化していく」と狙いを説明した。13日開会の定例県会に提案する。

 予算額が5千億円を超えるのは4年連続。23年度6月補正と比べて減少したのは、北陸新幹線関連のハード整備がおおむね終了したことが大きい。経済対策、能登半島地震対応など年度をまたぐ事業を盛り込んだ23年度2月補正予算案と一体的に編成した。

 敦賀開業関連の事業は▽まちづくり・観光地の磨き上げ(30事業)▽誘客プロモーション(56事業)▽インバウンド(訪日客)拡大(20事業)▽2次交通の充実(20事業)―の4項目。産業観光ビジネス支援やスポーツイベント開催など開業を契機とした産業振興、地域づくり事業を合わせると159事業、計169億6888万円に上る。

 観光地の磨き上げでは、ビジターセンター整備など坂井市が実施する東尋坊の活性化支援に3億9449万円を計上。誘客プロモーションでは、将棋のタイトル戦を誘致して福井をPRする事業に3953万円を盛った。

 重点施策としてこのほか、子育て支援などの人口減対策、能登半島地震の被害対応、地域経済活性化や脱炭素化といった長期ビジョンの推進、インフラ整備を盛り込んだ。

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