【嘉手納】米軍嘉手納基地で2023年の1年間に米軍機などの離着陸回数が前年から25.1%(1万268回)増の5万1127回に上ったことが9日、分かった。19~23年の過去5年で最多となった。嘉手納所属のF15戦闘機の退役に伴い暫定配備されている機体を含めた常駐機と県外から飛来する外来機の訓練が増え、全体の離着陸回数を押し上げた。
いずれも沖縄防衛局が毎月まとめている目視調査の結果を本紙が集計した。
嘉手納での離着陸は常駐機が前年比25%(7156回)増の3万5805回、外来機が同25.4%(3112回)増の1万5322回だった。
前年に引き続き、ロシアによるウクライナ侵攻と北朝鮮による弾道ミサイル発射、中国を念頭に置いた合同訓練などが活発化したことで離着陸回数が増えたとみられる。コロナ禍が収まった影響も考えられる。
月別最多では、常駐機が1月の4045回。嘉手納に常駐していたF15戦闘機の退役が22年12月から始まり、代わりに暫定配備されたF22やF16の訓練が本格化していた。外来機が10月の2066回。同月配備された無人偵察機「MQ9」の離着陸(10~12月)は116回だった。(中部報道部・砂川孫優)