松井さんGキャンプで募金活動 「皆様の気持ちが石川県に届く」

 10日の巨人の宮崎キャンプで日米通算507本塁打を誇るOBの松井秀喜さん(49)が臨時コーチとして指導を開始した。能登半島地震の被災地支援のための募金活動も行い、寄付者の一人一人とハイタッチを交わし「皆様の気持ちが石川県の皆様に届くと思います。ありがとうございます」と感謝した。

 阿部新監督から依頼を受けて実現。練習冒頭では愛称のゴジラのテーマ曲が流れる中、用意されたレッドカーペットを歩いて円陣に加わり「偉大なOBを迎えるにはちょっとカーペットが短いかな」と冗談めかした。打撃練習が始まると秋広や星稜高の後輩、山瀬=かほく市出身=らの質問に身ぶり手ぶりを交えながら丁寧に応じた。

 「自分の中で各選手のイメージはできた。有意義な一日。明日以降アドバイスにつなげたい」。秋広が「非常に幸せな時間。夢かと思った」と振り返るように、さすがの存在感を際立たせた。

  ●山瀬、指導に感激

 5年目捕手の山瀬が星稜高の先輩、松井臨時コーチの指導に感激した。打撃練習の合間に阿部監督を交えて話し込み、スイング時のバットと顔の距離について助言された。1軍定着へは打撃が課題だけに「教えを胸にレベルアップして、いいシーズンにしたい」と目を輝かせた。

 ともに能登半島地震で被害を受けた石川県出身で「第一声で、実家、大丈夫?と声をかけていただいた」という。偉大なOBからは、故郷を元気づける活躍も願われており、「プレッシャーはあります」と発奮を誓った。

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