創立150周年 大村・三浦小学校 伝統芸能「今村浮立」でお祝い

記念式典で披露された今村浮立=大村市立三浦小

 長崎県大村市日泊町の市立三浦小(副田尚之校長、140人)は今年、創立150周年を迎えた。記念式典が9日、同校であり、全校児童による学習発表や、地域に伝わる伝統芸能「今村浮(ふ)立(りゅう)」を披露し祝った。
 同校は1874(明治7)年1月に創立。大村湾を見下ろす自然豊かな場所にあり、子どもたちが地域の畑でミカンを収穫するのが恒例行事となっている。
 体育館であった式典では全校児童が学年ごとに工夫を凝らし、学習の成果を披露した。1、2年生は1年間の思い出と地域探検についてそれぞれ寸劇を交えて元気よく発表。3、4、5年生は三浦のミカン、大村寿司(ずし)、米作りをテーマに学んだことを紹介した。6年生は三浦の観光や地域交流について提言した。
 今村浮立の実演もあり、一部の児童のほか地域の大人や園児ら約60人が参加した。太鼓や笛、かねの音色に合わせた勇壮な舞を、子どもたちは興味深そうに眺めていた。
 式典に合わせ、150周年記念実行委は記念誌を制作。明治以降の学校の様子について、当時の写真など豊富な資料とともに紹介している。歴代の卒業生が寄せた昭和から平成にかけての思い出も掲載。現在通学中の子どもたちは、「みかんがおいしい」「海がキレイ」「みんな仲良し」など一人ずつ学校の好きなところを書き記した。
 実行委員長の濱口健太さん(39)=同市溝陸町=は同校の卒業生。「海と山があり、住民が地域を盛り上げようと一生懸命なのが三浦のよいところ。幼い時に地域の皆さんがしてくれたことを、今度は子どもたちに伝えていきたい」と話した。

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